新国立、再検討では小さい競技場を 槙さんグループが見解

[ 2015年7月30日 12:08 ]

 2020年の東京五輪・パラリンピックのメーンスタジアムとなる新国立競技場の見直しをめぐり、建築家の槙文彦さんらのグループが30日、都内で会見し、再検討される競技場について、面積は極力減少させ、低い建物にすべきだとの見解をあらためて示した。近日中に政府にも提出する。

 これまで前案の見直しを訴えてきた槙さんは「100年あるかもしれない施設をどうすればいいのか一貫して考えてきた。ポストオリンピックを考えると、小さいものがいい」と訴えた。

 政府は競技場の収容人数について、常設で約8万人の規模とする方針とみられるが、グループは災害時の安全性や景観、維持管理費などの観点から、東京五輪時には最大8万人としても、会期後には旧競技場と同規模の5万~6万人に縮小できる施設を求めた。機能的にはスポーツ中心の施設とし、建設費も当初予算の1300億円以内にすべきだと強調した。

 サッカーのワールドカップの誘致に常設で8万人が求められていることについて、建築家の大野秀敏さんは「招致が決定後に考えれば十分。あるものをつぎはぎして上手に使うのが、21世紀の施設マネジメントの基本的な考え方の中心にすべきだ」と話した。

 槙さんのグループは新整備計画に基づいて実施されるコンペには参加しない方針。槙さんは「あくまで中立の立場で考えてきた。私がデザインすることはしない」と話した。

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2015年7月30日のニュース