22年五輪招致、北京がアルマトイをリードか 31日前に両都市舌戦

[ 2015年7月29日 21:42 ]

 2022年冬季五輪の開催都市は、国際オリンピック委員会(IOC)が31日にクアラルンプールで開く総会で、約100人の委員の投票で決まる。終盤戦を迎えた29日の情勢は、史上初の夏冬開催を目指す北京がアルマトイ(カザフスタン)をリードしているもようだ。複数の有力委員が安定した財政面などを評価し、北京優勢との見方を示した。

 同日は両都市の招致委員会がそれぞれ記者会見し、北京は米プロバスケットボール、NBAの元スター選手、姚明氏が「大事なことは人類にとって宝物のような大会になるかどうかだ」と大会の成功を誓った。

 姚明氏は招致委の親善大使を務めており「22年五輪は新次元のスポーツ精神を人々に与えることになる」と強調。北京は28日にも記者会見し、IOCが評価報告書で懸念を示した大気汚染や雪不足について「心配ない」と訴えていた。

 アルマトイはソチ五輪フィギュアスケート男子銅メダルのデニス・テン選手が「スキー場が空港から20分のところにあるなど、非常に便利な街だ」とアピールした。

 北京が人工雪に依存しているのに対し、招致委のアンドレイ・クルコフ副会長は「豊富な雪と美しい山々がある」と売り込んだ。既存施設を活用することで「街と五輪の調和を目指す」と述べた。国内の人権抑圧を懸念する声があるとの質問には「(1991年に独立した)まだ若い国で改善に向け取り組んでいるところだ」と応じた。(共同)

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2015年7月29日のニュース