日本3個目メダルへ デュエットFR乾&三井が3位発進

[ 2015年7月29日 05:30 ]

デュエットFR予選、キア上の大きな声援を浴びた乾・三井組の演技(AP)

水泳世界選手権第5日

(7月28日 ロシア・カザニ)
 シンクロナイズドスイミングのデュエット・フリールーティン(FR)予選で乾友紀子(24=井村シンクロク)三井梨紗子(21=東京シンクロク)組が93・5333点の3位につけた。2人はテクニカルルーティン(TR)と27日のチームTRでの銅に続く3つ目のメダルを懸けて30日の決勝に臨む。混合デュエットの安部篤史(32=トゥリトネス水泳部)足立夢実(26=国士舘シンクロク)組は、FR予選で7位につけた。

 乾がエースの誇りを胸に3位発進だ。4日連続の試合で、三井が「疲れのピークにきている」とこぼす中でも、2人の技術の高さが際立ち、4位にとどまったライバルのウクライナを技や泳ぎの正確さと同調性を示す項目で0・4点上回った。五輪はTRとFRの合計点で争われるため、今大会の両種目で表彰台に上がることは意義深い。30日の決勝へ向け乾は「もっとできることはある」と意気込み、三井は「疲れを吹き飛ばす演技をしたい」と気合を入れた。

 前日はチームで銅メダルを獲得。乾は井村ヘッドコーチから「(過去3大会で)今まで何も思い出なかったのに。2つ目のメダル獲ったんや。コレクターになりましょう」と声をかけられた。

 小1でシンクロを本格的に始めた乾は順調に成長した。しかし、期待されながらロンドン五輪では5位。どこか勝負師として物足りなかった。だが、昨年4月に井村氏がコーチに復帰すると猛練習に耐えてたくましくなった。今大会は全7種目に志願のエントリー。「あの子にはね、甘さがあるんですよね。トップでなくても2番でも許せるわという甘さがあって、それが時々出てきて、私にもの凄く、とことん怒られます」。井村氏がそう話をしたのは2カ月前。日本を背負う乾の背中はもうあの頃とは違う。

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2015年7月29日のニュース