伊達組 ヒンギスに完敗 19年ぶりの“再戦”45分で幕

[ 2015年7月5日 05:30 ]

ヒンギス(右)組にストレート負けし、引き揚げるクルム伊達

ウィンブルドン選手権第5日

(7月3日 英ロンドン・オールイングランド・クラブ)
 3日の女子ダブルス2回戦で、クルム伊達公子(44=エステティックTBC)、フランチェスカ・スキアボーネ(35=イタリア)組は第1シードのマルチナ・ヒンギス(34=スイス)、ミルザ・サニア(28=インド)組に0―6、1―6で完敗した。奈良くるみ(23=安藤証券)、ロレーン・デービス(21=米国)組も敗退し、日本勢は全員姿を消した。4日の男子シングルス3回戦では、第2シードのロジャー・フェデラー(スイス)らが勝ち、ベスト16となる4回戦に進んだ。

 カムバック同士の対決は完敗に終わった。クルム伊達は「全て悪い方向になってしまって残念」と肩を落とした。44歳のベテランは悩ましい強風からミスを連発。第2セットの第4ゲームはバックハンドをストレートに決め、どうにかサービスキープしたが、元世界1位のヒンギスの正確なプレーに45分で屈した。

 19年ぶりの顔合わせだった。シングルスでは96年11月のWTA選手権(米ニューヨーク)準々決勝で一度対戦。敗れたクルム伊達はこの試合を最後に一時、引退した。注目の集まった“再戦”は、センターコートで「99%できる」とあって夕方から待機したが、試合進行が遅れたため実現しなかった。試合では予測とコントロール力にたけるヒンギスに封じられ「自分のスピードを生かしたかったが、うまく抑え込まれた」と試合巧者を称えた。

 試合は終わってしまったが、表情は明るい。今季は左肘や右肩の痛みに苦しんだが「体は元気になって楽しい。もっとやりたい気持ちが出ている」と笑顔。今後は全米オープンの予選出場を目指しITF女子サーキットを転戦予定。ベテランの目は輝きを失っていない。

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2015年7月5日のニュース