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白熱の新設大会 テーマは「グローバル」 斬新な試みに挑戦

(左から)ISPS半田晴久会長、初代覇者の武藤俊憲

 今季新設された国内男子ゴルフツアー「ISPSハンダ グローバル カップ」は28日まで山梨・ヴィンテージGCで行われ、大きな盛り上がりを見せた。武藤俊憲(37=赤城CC)が通算14アンダーの270で並んだアンジェロ・キュー(36=フィリピン)とのプレーオフを、2ホール目で制し、3季ぶりのツアー6勝目。白熱した試合内容はもちろん、ISPS半田晴久会長(64)が「グローバル」をテーマに掲げて実践した、世界6大ツアーのスター選手による競演や、世界5大陸への中継などの斬新な試みは、高く評価されるものとなった。

 サプライズ演出が用意されていた。

 劇的な結末となったプレーオフの直後、クラブハウス前で行われた表彰式。羽織はかま姿で登場した半田会長が、優勝者の武藤に歩み寄る。手にしていたものは、マスターズ覇者に贈られるグリーンジャケットならぬ「グリーン羽織」だった。

 「日本の第一正装は羽織はかま。私はオーストラリアでの(男子ゴルフの国・地域別対抗戦の)W杯でもこれを着た」と説明すると、武藤の背後にまわり、丁寧に緑色の羽織を肩からかけた。

 どちらかというと濃い顔の武藤が羽織ると、時代劇の登場人物ような雰囲気に。「お代官様~!」。半田会長が茶化して頭を下げると、ボランティアたちで埋まった表彰会場は爆笑に包まれる。「優勝したのに、こんなにイジられるとは思っていなかった」と武藤がジョークで返すとまた爆笑。「ISPSハンダ グローバル カップ」初代王者となった37歳は「こういうご時世にトーナメントをつくっていただき、そして世界の強い選手を呼んでいただき、ありがとうございます」と深く感謝した。

 「日本のゴルフはガラパゴス化している」。厳しい経済状況を反映し、男子ツアーは大会数が減少。「昨年は7週間も試合がない時期があった。実質、国内は23試合、海外に出る選手も少なくなっている」と危機感を募らせた半田会長は、刺激的な新規トーナメントを開催することで、一石を投じたのだ。

 大会前には、ISPSと今季から所属契約する谷原秀人(36)と藤本佳則(25)を前面に出し、大々的にプロモーション。ホストプロとして初代王座を狙った谷原は無念の予選落ちをしたが、藤本は10位に食い込み、意地を見せた。

 さらに11年マスターズ覇者C・シュワーツェル(30=南アフリカ)、13年全米プロ選手権優勝のJ・ダフナー(38=米国)、欧州ツアー10勝のI・ポールター(39=英国)やアジアツアーの元賞金王ら海外からプロが参戦。文字通りグローバルな大物を招待し、谷原、藤本らの日本ツアーを含め「世界6大ツアー」の選手が頂点を目指す豪華なものとなった。そして日本の武藤が優勝、アジアツアーの招待選手・キューが2位、欧州代表のポールターが4位、南アフリカ代表のシュワーツェルが10位と各ツアーのスターがしのぎを削り、最後まで盛り上がりを見せた。

 また、試合はテレビ東京系6局ネットで中継されたほか、世界5大陸でも放送。10番ホールから海外配信用に独自の映像を撮り、国内用の映像とミックスして英語で解説し、その日のうちに放送するという力の入れ様だった。国内の解説者は01、03年賞金王の伊澤利光(47)、海外向けの英語解説は90年全米プロ覇者のウェイン・グラディ(57=オーストラリア)が担当し、視聴者を喜ばせた。

 それ以外でも随所に「半田色」が出た大会となった。クラブハウスには連日、試合を報じる新聞各紙が張り出され、外国人選手も足を止めて見入っていた。9番ホール脇には半田会長の顔をモチーフにしたユニークな「半田カート」が登場。赤地に白の「ISPS」の巨大看板、ボランティアが着用する「ISPS」のロゴ入りビブスなどが大会を彩った。

 能楽師、歌手、書家、小説家などとしても活躍する半田会長は言う。「私はアーティストだから、誰も思いつかないことを考え、パワー・オブ・スポーツ、つまりスポーツの力を広めている」。大会3日目以降、JR韮崎駅から会場までの臨時ギャラリーバスを運行させるなどの工夫もあり、4日間で5121人が詰めかけた。主催者の熱い思いと、選手の熱血プレーによって盛り上がった4日間。斬新な試みは男子ツアーはもちろん、日本のスポーツ界をも大いに刺激するものとなった。

 【前夜祭】
 23日には山梨県北杜市の八ケ岳ロイヤルホテルで「チャリティ贈呈式」と前夜祭にあたる「ガラディナー」が盛大に行われた。

 会場にはミス日本グランプリの芳賀千里さん(22)をはじめ、「水の天使」「海の日」「みどりの女神」「ミス着物」「準ミス日本」の2015年度ミス日本6人が集結。カラフルなドレスに身を包み、美しい立ち姿を披露し、出席者を魅了した。

 贈呈式では、大会賞金の5%相当が社会福祉活動に使用されることが発表され、半田会長から目録が山梨県体協や日本ブラインドゴルフ振興協会などに手渡された。

 全米オープンを終え、来日したばかりのダフナー、ポールターら海外招待選手も正装で出席した「ガラディナー」には、豪華な雰囲気が充満。鏡開きや列席者のスピーチ、即席プロレス、パントマイム、江戸手品などが披露され、選手たちは食事や酒を楽しんだ。

 最後はオペラ歌手でもある半田会長が「ダニーボーイ」を熱唱。15日に世界三大テノールのひとり、ホセ・カレーラス(68)と共演した際にも披露した、美声を響かせ大きな拍手を浴びた。

 【ブース】
 クラブハウス正面には各ブースが展開され、多くの観客でにぎわった。ISPSブースでは「プロによるパターレッスンとブラインドゴルフ体験コーナー」を実施。アイマスクを装着してクラブを握った参加者からは「こんなに見えないものなのか」「(パートナーとの)信頼関係がないと打てない」などの感想が聞かれた。また「障がい者ゴルフを国体やパラリンピックに」という署名活動では、約1500人分が集まり、チャリティー募金も多くの人が参加した。また「たちばな出版」ブースも展開され、半田会長の書籍、7月4、5の両日に行われる「明るすぎる劇団・東州」の公演、7月14日の米歌手マイケル・ボルトンとのコンサート(横浜)のチケットなどが、飛ぶように売れていた。

 【プロアマ】
 大会前日の24日はコースでプロアマトーナメントが開催された。半田会長はポールターと同組でラウンドし「バランスの大事さ」をレクチャーされたという。また、武藤は女性ブラインドゴルファーと回り、高い技術やパートナーとの信頼関係に感動。ミス日本グランプリの芳賀千里さんは、ベテランの中嶋常幸と同組で回り、コースデビューを果たした。

 ▽ISPSとは ゴルフやボウリングなど、多くのスポーツ大会に協賛する国際スポーツ振興協会(INTERNATIONAL SPORTS PROMOTION SOCIETY)の略称。所在地は東京都港区南青山1の4の2。半田会長が、かつてオーストラリアの視覚障がい者ロン・アンダーソン氏とプレーし、ブラインドゴルフに出合ったことが発端。日本初のブラインドゴルフ倶楽部(現NPO法人日本ブラインドゴルフ振興協会)を設立し、現在はISPSで「パワー・オブ・スポーツ(スポーツの力)」をスローガンに、社会貢献を続けている。

[ 2015年6月30日 05:30 ]

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