筑波大「最強世代」国公立大初の王者!新歴史刻み主将・永瀬感涙

[ 2015年6月29日 05:30 ]

初優勝を果たし、笑顔でポーズをとる筑波大主将の永瀬(前列右端)ら

柔道全日本学生優勝大会最終日

(6月28日 東京・日本武道館)
 体重無差別7人制の男子団体を行った。35年ぶりに決勝へ進出した筑波大は、7連覇中の東海大と対戦。2―2で迎えた代表戦で世界選手権81キロ級代表の永瀬貴規主将(4年)が100キロ級のウルフ・アロン(2年)に優勢勝ちし、国公立大として初の優勝を飾った。

 7連覇中の王者・東海大を止めたのは、筑波大の「最強世代」だった。決勝では1番手として勝利を挙げ、代表戦でも2階級上の強豪を下した永瀬主将は「最後のチャンス、と言われ続けてその期待に応えられて良かった」と涙を流した。

 今大会の男子は64回の歴史を数え、体重無差別で大型選手が有利。奨学金制度がない国立大は一度も優勝がなかった。だからこそ、スタメン7選手中4人が最重量級にそろった筑波大は今年が勝負。09年に就任した増地克之監督は「新しい歴史をおまえたちの手で」と送り出すと、決勝で金星を手にした。

 準決勝の日大戦で逆転の一本勝ちを決めた黒岩貴信(4年)は「タウリンと筋肉の組成や疲労回復」について研究する学者肌。7月1日付で特任助教に就任する小野卓志コーチは五輪、世界選手権出場経験を持つトップアスリート。柔道だけではない“才能”の集合体の様相を見せる筑波大には新たな「歴史」のにおいがする。

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2015年6月29日のニュース