男子やり投げ新エース新井 24歳伸び盛り伸ばした大会新V2 

[ 2015年6月29日 05:30 ]

大会記録を更新する投てきで連覇を果たした新井

陸上日本選手権最終日

(6月28日 新潟・デンカビッグスワンスタジアム)
 8月の世界選手権(北京)の代表選考会を兼ねて行われ、男子やり投げの新井涼平(24=スズキ浜松AC)が大会新の84メートル13を投げ連覇を果たした。“ラスト1投”でのビッグスローで代表切符を手にした。男子100メートルは高瀬慧(26=富士通)が10秒28で初優勝、女子100メートルは福島千里(27=北海道ハイテクAC)が11秒50で6年連続7度目の優勝を果たした。男子砲丸投げは畑瀬聡(32=群馬総合ガード)が日本新記録の18メートル78で優勝した。

 手に残った感覚で勝利を確信した。最後の投てき。新井は投げ終わると同時に両腕を高々と上げた。記録は唯一の80メートル台となる84メートル13。12年にディーン元気がマークした大会記録の84メートル03を更新し、連覇を決めた。

 「しっかりと投げられた。やりもいい飛び方だった。ケガをする前の感覚に戻った感じがした」

 昨年11月の国体で86メートル83を出し、日本陸連が定める世界選手権の派遣設定記録(84メートル32)をクリアした。オフにさらなる飛躍を目指したが、度重なるアクシデントに見舞われる。2月の南アフリカ合宿は食あたりでリタイア。1週間の寝たきり生活で体重が5キロ落ちた。4月に1度競技会に出たものの腰、左脇腹、左足首と度重なる故障に泣かされた。3週間前にようやく投げ始めたところだった。

 調整不足での優勝で代表を決め、8月の大舞台でも期待を抱かせる。伸び盛りの24歳も「日本記録(87メートル60)を出せば上位にいけると思う」とソノ気だ。体調不良で落ちた筋力と体重を戻し、北京の空にメダルへの放物線を描く。

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