小池 初V残った18番直接イーグル 妻ハッパ「このコースで勝って」

[ 2015年6月28日 05:30 ]

3日目を終えた小池は菜美子夫人と笑顔でポーズ

男子ゴルフツアー ISPSハンダグローバルカップ第3日

(6月27日 山梨県北杜市 ヴィンテージゴルフ倶楽部=6774ヤード、パー71)
 地元山梨県出身の小池一平(29=境川CC)が18番でイーグルを奪って67をマークし、首位と1打差の4位に浮上した。最終日は逆転でのツアー初優勝を狙う。イアン・ポールター(39=英国)も4位につけた。70で回った矢野東(37=フリー)と、ともに66の好スコアをマークした武藤俊憲(37=赤城CC)、H・W・リュー(33=韓国)が通算11アンダーで首位に並んだ。
【第3R成績】

 グリーンの右に池が広がる18番。残り240ヤードのフェアウエーから放った2打目は池方向に向かったが、辛うじてラフで止まった。ピンまで30ヤード。SWで放った一打はグリーンを転がってカップに消えた。地元山梨県の小池がフィニッシングホールのイーグル奪取で優勝戦線に生き残った。

 「大きなミスもなくて良かった。ただ、どこがいいというわけではない。きょうは運もあった」。好調というわけでもないのに3日連続60台で回れたのは勝手知ったるコースだからだ。会場から車で30分の甲斐市在住。コースは中学生の時から回っている。

 この日は結婚4年目の菜美子夫人(33)をはじめ親族、関係者ら10数人が観戦。18番のチップインイーグルの瞬間には夫人らが涙を見せるなど熱い声援を送った。小池は「応援はうれしい。コースも知っているし地の利はある」と話した。

 4歳上の姉さん女房、菜美子さんは小池が所属する境川CCの元フロント係。ゴルフが縁で結ばれた。大半の試合に同行して夫唱婦随でツアーを戦っている。「寂しがり屋だからついて行かないと。家では座ったら一歩も動かない亭主関白。試合では外食が多いので家では好きな和食を作ります」と菜美子さん。調理師の免許を持つプロ級の腕前で前夜はチャーハンを振る舞った。

 ヴィンテージGCは今年2月に夫婦でラウンド。菜美子さんが初めて100を切った思い出のゴルフ場でもある。姉さん女房は「このコースで勝ってくれたら最高」と夫にハッパを掛けた。

 プロ7年目でトップ10入りさえ一度もない小池は「優勝争いは初めてなので楽しみたい」と意気込んだ。お金は全て妻に管理されており「必要な時にもらえるだけ。お小遣いもないんで、ゴルフで稼ぐしかない」と切実な思いも漏らした。

 ◆小池 一平(こいけ・いっぺい)1985年(昭60)7月14日、山梨県出身の29歳。12歳でゴルフを始め駿台甲府高から山梨学院大に進学。同大在学中の07年に日本学生選手権準優勝。08年プロ転向。09年フジサンケイ・クラシックでツアーデビュー。14年ANAオープンの15位が最高成績。得意クラブはSW。1メートル75、75キロ。

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