錦織 棄権…左足にテーピングもわずか14分、全英不安

[ 2015年6月21日 05:30 ]

左脚にテーピングを巻いてプレーした錦織だったが…

男子テニス ゲリー・ウェバーオープン

(6月20日)
 シングルス準決勝で世界ランキング5位の第2シード、錦織圭(25=日清食品)は世界45位のアンドレアス・セッピ(31=イタリア)と対戦したが、第1セット途中で左脚に痛みを訴えて棄権し、決勝進出はならなかった。錦織は左ふくらはぎにテーピングをしていた。29日に開幕するウィンブルドン選手権(英ロンドン)に向けて不安が残る結果となった。

 わずか14分。左ふくらはぎにテーピングを施して登場した錦織は、出だしから全く足が動かず、第1ゲームでいきなりブレークを許した。なんでもないボールを空振りし、一度も全力で走る姿は見られなかった。1―4とリードされた後、試合続行を断念。「ふくらはぎに炎症か何かを起こしていると思う。19日の試合(準々決勝)の後半に痛めた。朝起きて凄く痛みがあった。そこまで大きなケガではないと思う」と軽症を強調したが、ウィンブルドンへ黄信号がともった。

 肉体強化もあり、今季はケガとは無縁で順調だった。「サーブの着地で痛めたので芝の影響ではない」と原因を明かし、今後は検査を受ける方針。この日は痛み止めも服用していた。フルセットの接戦となったヤノビチ(ポーランド)との準々決勝後には「クレーやハードとは違うところが痛くなるし、疲労もたまる」と明かしていた。昨年は4月のバルセロナ・オープンでクレー初優勝を飾ったものの、続くマドリード・オープンでは決勝に進みながら、腰の痛みなどで第3セット途中で棄権。全仏オープンでは左ふくらはぎの痛みに耐えて強行出場も、1回戦で敗れて常にケガと隣り合わせで戦っていた。

 今大会は芝で有利なビッグサーバーを打ち破り、2年連続の4強入り。「去年より理想的なプレーになってきている。芝の感覚はつかめたので、ウィンブルドンのいい準備になった」と手応えがあるだけに悔しい結果となった。それでも「ウィンブルドン選手権に大きなリスクを負いたくなかったのでリタイアした」と錦織は前向きだった。聖地での過去最高成績は16強。残り1週間でどこまで回復できるのか。日本のエースの今後が気にかかる。

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