バブリンカ全仏初優勝 世界1位ジョコビッチを撃破

[ 2015年6月8日 05:30 ]

初優勝を飾り、ガッツポーズするバブリンカ(AP)

全仏オープンテニス最終日

(6月7日 パリ・ローランギャロス)
 男子シングルス決勝が行われ、世界ランキング9位のスタン・バブリンカ(30=スイス)が大会初優勝を飾った。同1位のノバク・ジョコビッチ(28=セルビア)を4―6、6―4、6―3、6―4で破り、昨年の全豪オープンに続いて4大大会2勝目。30歳2カ月での初優勝は1968年のオープン化以降では大会歴代3位の年長記録で、優勝賞金180万ユーロ(約2億5100万円)を獲得した。

 ジョコビッチの堅い盾をバブリンカの鋭い矛が突き破った。ベースラインから離れて構えるジョコビッチに対し、バックハンドストレートが火を噴いた。第4セットの第9ゲーム、決定的なブレークポイントもバブリンカの必殺の一撃によってもたらされた。

 生涯グランドスラムを狙うジョコビッチは、準々決勝でナダル(スペイン)を破るなど絶好調。ここまで28連勝と勢いに乗っていた。対戦成績で3勝17敗と大きくリードされていたバブリンカだが「自分のベストのプレーができれば、どんな相手にだって勝てる」と自信を持って臨み世界No・1の野望を打ち砕いた。第1セットを落としてから徐々にストロークの精度と圧力を高め、そこから3セットを連取した。

 昨年の全豪オープン決勝では、相手のナダルが第2セット途中に腰の不調で失速。しかし、今回はその実力を満天下にしらしめる勝利となった。昨年の全豪はオープン化以降で2番目に遅い4大大会初優勝(36大会目)で、今回は全仏歴代3位の年長初優勝。遅咲きの30歳の夢が赤土の上に花開いた。

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2015年6月8日のニュース