武藤 前年覇者手嶋を参考、ゆったりスイングで2位スタート

[ 2015年5月15日 05:30 ]

18番、バーディーを奪った武藤はカップヌードルのボードの前でガッツポーズ

男子ゴルフツアー 日本プロゴルフ選手権日清カップヌードル杯第1日

(5月14日 埼玉県熊谷市 太平洋クラブ江南=7053ヤード、パー71)
 武藤俊憲(37=赤城CC)が7アンダーで1打差の2位と好発進した。前回優勝者の手嶋多一(46=ミズノ)のゆったりとしたスイングをイメージしながらプレーして7バーディー、ボギーなしの64をマーク。63を出したK・T・ゴン(32=韓国)が8アンダーで単独首位に立った。手嶋は1アンダーで52位だった。
【第1R成績】

 武藤は上がり4ホール連続バーディーを奪うなど後半にスコアを伸ばした。パー4の15番は4Iで3メートル、16番は9Iで2メートルにつけチャンスをものにした。17番パー3ではカップをかすめるショットで難なくバーディー。18番も8Iで手前5メートルに乗せてパットを沈めた。正確なショットを連発し、この大会の自己最少に並ぶ64をマークした。

 狭いホールが多く各選手が苦戦したインで、ツアー記録の28にあと1と迫る29を記録した37歳は「インの方が絞って打たなくてはいけない分、ターゲットが明確。目いっぱいドライバーを打たなくて良いのが今の自分には良かった」と分析した。

 ケガの功名だった。開幕から右の股関節の痛みに悩まされている。はりを打ったり、電気治療を受けたりしているものの痛みは治まらない。スイングにも影響し「(12日の)プロアマもひどかった」という。そこで持ち味の思い切りの良いスイングを捨てることを決断。前日はラウンドせず、手嶋の力みのないスイングをイメージし、ゆっくり振る練習に取り組んだ。

 「振り回さないで手嶋さんのようにゆっくり振ってコントロールすると良い」。ラウンド中はイメージを失わないように同組の藤本、ジョーンズのスイングを見ないようにした。

 まねされた手嶋は「特にラフから打つときにはゆっくり振ると距離のコントロールがしやすい」と話したが、武藤はお手本のお株を奪うようなプレーでボギーなしのラウンドを完結させた。

 「あんなに無理をして(強引に振って)きたのがもったいないなと思う」と“手嶋式脱力スイング”に目覚めた武藤。初のメジャータイトルも視界に入った。「手嶋さんみたいに俺も(優勝したら得られる)5年シードが欲しいよ」と前回優勝者にあやかりたい本音も口にした。

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