遼 今季最高も「悔しい」8位「優勝するゴルフ」まだ遠く…

[ 2015年5月12日 05:30 ]

最終ラウンド、14番でバンカーショットを放つ石川(AP)

USPGAツアー プレーヤーズ選手権最終日

(5月10日 米フロリダ州ポンテベドラビーチ TPCソーグラス=7215ヤード、パー72)
 首位と3打差の11位から出た石川遼(23=CASIO)は2バーディー、1ボギーの71で回り通算8アンダー、280で今季自己最高の8位に入った。69と伸ばした松山英樹(23=LEXUS)は通算6アンダーで17位だった。67をマークしたリッキー・ファウラー(26=米国)が、通算12アンダーで並んだケビン・キズナー(米国)、セルヒオ・ガルシア(スペイン)とのプレーオフを制し、3季ぶりのツアー通算2勝目を飾った。

 達成感よりも悔しさが大きかった。首位と3打差からスタートした石川は米ツアー初優勝こそならなかったものの、昨年3月のアーノルド・パーマー招待(8位)以来のトップ10入り。不振が続く今季の最高順位を記録したが「優勝するゴルフでは全然なかったのが悔しい」と18ホールを振り返った。

 序盤から我慢の連続だった。この日は気温30度まで上がったため、コースは乾いて硬くなり難易度を増した。ショットが本調子ではない上に「フェアウエーに落ちた球がラフに転がることもあった」と不運にも見舞われた。3番で3メートルのパーパットを沈め、グリーンを外した6番と7番はアプローチを寄せてなんとかしのいだ。「前半は全部ボギーにしてもおかしくなかった」。9番パー5でようやく1つ伸ばしたが、11、12番では3メートル前後のバーディーチャンスを決められず「あれが決まっていたら」と悔やんだ。

 それでも、「決まらなかったからこそ(優勝を考えず)その後も冷静にプレーできたのかもしれない」とも分析する。16番パー5の第3打は右端に切られたピンを狙うには目の前の木の枝と右側の池が邪魔になったが、残り93ヤードを「きょう一番」という絶妙なドロー回転のショットでピン奥3・5メートルにつけてバーディーを奪った。

 今季初のトップ10入りで来季のシード権を決めるフェデックス・カップ・ポイントランキングは143位から111位に上昇。8月下旬の時点で125位以内に入ればシード権を得られるが、石川の視線はシード争いではない。同じ11位から出たファウラーが優勝し、1つ後ろの組でファウラーのプレーを見た23歳は「鳥肌が立った。あそこに行きたい」。目指す場所は優勝しかない。

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