前監督解任取り消し…ホッケー女子代表監督が2人の異常事態

[ 2015年5月7日 21:30 ]

 日本スポーツ仲裁機構(JSAA)は7日、日本ホッケー協会から不当に解任されたとして、取り消しを求めていた女子日本代表前監督で韓国人の柳承辰氏の申し立てを認める裁定を下した。裁定は拘束力を持つ。既に後任には永井祐司氏が就任しており、2016年リオデジャネイロ五輪の予選を前に、2人の代表監督が存在する異常事態となった。

 JSAAは、日本協会が理事会ではなく、幹部による業務執行理事会で解任を決めた手続きを不適切と判断した。裁定を受けて記者会見した柳氏は「めちゃくちゃな解任が競技団体として許されるわけがない。この判断が協会再生のきっかけになれば」と語り、再び指揮を執る意思があるかどうかは「まずは協会の判断になる」と言及を避けた。日本協会の中村康夫専務理事は「決定を真摯に受け止め、粛々と理事会で対応を検討したい」と語るにとどめた。

 柳氏は、優勝国にリオ五輪出場権が与えられた昨秋の仁川アジア大会で4位に終わるなど成績不振を理由に解任され、2月にJSAAに決定取り消しを申し立てた。

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2015年5月7日のニュース