藤本“高額マシン効果”で100万円イーグル!首位発進

[ 2015年4月3日 05:30 ]

桜をバックに17番ティーショットを放つ藤本

女子ゴルフツアー ヤマハ・レディース葛城第1日

(4月2日 静岡県袋井市 葛城ゴルフ倶楽部山名コース=6568ヤード、パー72)
 ツアー1勝の藤本麻子(24=富士通)が1イーグル、4バーディー、1ボギーの5アンダー、67をマークして単独首位に立った。最新機器を導入してショートゲームの練習を徹底したことが奏功し、最終18番でイーグルを奪った。22歳の岡村咲(スターツ)が4バーディー、2ボギーの70で首位と3打差の6位。アマチュアの勝みなみ(16=鹿児島高2年)は1バーディー、3ボギーの74で42位発進となった。

 やはり、練習は裏切らなかった。最終18番パー5。藤本の第3打は「オフに何度も練習した」という80ヤードが残った。52度のAWでのコントロールショットは「良い感触」。ボールはピン奥に落ちてバックスピンで戻り、カップの底を叩いた。11番で3メートルを沈めて3アンダーとしてからはチャンスがなかったが、2位から一気に首位浮上となる納得のイーグルでフィニッシュ。「我慢をしていたら最後に良いことがあった」と満足そうに笑った。

 自他共に認める感覚派だったが、最新機器の力で一皮むけた。オフのハワイ合宿で「一緒に行った(成田)美寿々が持ってきていた」という弾道測定器「トラックマン」に出合った。松山英樹ら世界のトッププレーヤーも愛用する機械で、ショットの弾道や飛距離だけでなく、スピン量やクラブの入射角などの数字を正確に計測できる優れもの。「コントロールショットが下手で、80ヤードだと思っていたアプローチが実際に測定すると90ヤードだった」が、合宿中は何度も繰り返しデータを測定し、ショットの感覚と実際の飛距離のイメージを体に染み込ませた。

 トラックマンは180万円と高価だが「人生で一番高い買い物だけど一生使えるものだし」と一念発起して購入した。大枚をはたいたが、18番のイーグルには特別賞が懸かっていたため賞金100万円を獲得。「めっちゃうれしいですね~!」と早くも購入資金の半分以上を取り返した。最終日も首位で終えれば180万円が優勝賞金の1800万円に大化けする。

 「コースマネジメントをしっかりやって、耐えるゴルフをしたい」。11年の伊藤園レディースを21歳で制したが、その後優勝はない。“10倍返し”の2勝目に向け、24歳が大きく帆を広げた。

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