一夜明けても悔しさ変わらず…羽生 来季は最強プログラム挑戦

[ 2015年3月30日 05:30 ]

エキシビションで大歓声の中、華麗に舞う羽生

 フィギュアスケート世界選手権男子で合計271・08点の銀メダルだった羽生結弦(ゆづる、20=ANA)が競技から一夜明けた29日、来季は後半に大技を組み込んだ最強プログラムに挑戦する意向を示した。今季はショートプログラム(SP)、フリーともに演技後半に4回転を予定していたが、中国杯での激突などアクシデント続きで封印した。羽生、女子銀メダルの宮原知子(17=関大高)らはこの日、エキシビションに出演した。

 一夜明けても羽生のハートは熱いままだった。会場のコンコースで行われた、フリー上位3人のメダルセレモニーと時計贈呈式。金メダルのフェルナンデス(スペイン)の横で「今でも悔しい。絶対に勝ってやると思っている」と王座奪回を誓った。昨年末に腹部の手術を受け、練習再開後には剥離骨折を抱える右足首を捻挫。万全とは言い難い状態で今大会に臨んだため、4月16日開幕の世界国別対抗戦(東京・国立代々木競技場)の出場は微妙だ。欠場なら今季は今大会で終了。視線は来季を捉えている。

 今季はSP、フリーとも基礎点が1・1倍になる演技後半に、4回転トーループを組み込むプログラムを予定し、中国杯のSPでは後半の大技にアタック。翌日のフリー前の6分間練習で激突事故に見舞われて以降は封印したが、「(来季は)挑戦したいと思う。平昌(ピョンチャン)五輪を目指すにあたって、難易度を上げないと」と気合十分だ。来季は世界選手権3連覇でソチ五輪銀メダルのチャン(カナダ)も復帰する。「楽しみか」と問われると「もちろん。今は追う立場なので」と笑った。大舞台で味わった悔しさが最強プログラムへの挑戦を後押しする。

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