【新風力士】18歳阿武咲 初の負け越し糧に「押し」強化誓う

[ 2015年3月23日 08:30 ]

朝赤龍にはたき込まれ、初の負け越しを喫した阿武咲

 18歳の阿武咲が十両2場所目でデビュー以来初めて負け越した。新十両の初場所に続き、7勝7敗で迎えた千秋楽は三役経験もある33歳の朝赤龍との対戦。「緊張しなかった」の言葉どおり、立ち合いから突き放して押し込んだ。右差しで寄せた土俵際、右突き落としで体を入れ替えられ、慌てて出たところをはたかれた。「まだまだ。情けない。勝ち急いでしまった」。あどけなさが残る顔をしかめた。

 相撲どころの青森県出身。5歳で競技を始め、全国都道府県中学生大会の個人戦で2、3年と連覇。三本木農高1年で高校総体団体優勝に貢献、国体でも優勝。これで自信をつけ、高校中退して阿武松部屋へ入門した。当時の目標は「20歳までに関取になりたい」。それを上回るスピードで出世した。今年初場所の関取昇進は18歳5カ月余。昭和以降、10番目の若さだった。

 初体験の負け越しも糧に奮闘を誓う。「課題だらけ。前に出て行く力が足りない。基礎から努力していきたい」。アマでの活躍に見合う技術も備えているが、頂点を目指して“基本は押すこと”と肝に銘じる。頼もしい18歳。今後が楽しみだ。

 ◆阿武咲 奎也(おうのしょう・ふみや)本名・打越(うてつ)奎也。1996年(平8)7月4日生まれ、青森県北津軽郡出身。三本木農高中退。13年初場所初土俵。1メートル77、150キロ。得意は突き押し。

 =おわり=

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