白鵬 取材応じぬ異例の姿勢貫く 審判批判の余波で

[ 2015年3月22日 21:48 ]

 大相撲春場所は22日、大阪市ボディメーカーコロシアムで千秋楽を迎え横綱白鵬(30)が34度目の制覇を果たしたが、支度部屋で取材に応じない異例の姿勢を貫いた。

 1月の初場所後の会見で勝負判定を巡り審判部を批判し、物議を醸した余波が及んだ。千秋楽に土俵下の優勝インタビューで心境を語ったが、支度部屋では15日間、報道陣にほぼ無言。日本相撲協会の北の湖理事長(元横綱)は「相撲が始まったら関係ない。考える余裕はない」と勝負に没頭したとの見方だった。

 日本在住15年になるモンゴル出身の記者、久原エルデネツェツェグさん(40)は文化の違いを指摘。「モンゴル人はすぐにバァーッと言う。日本だと思うように言えないので難しい部分。横綱は(日本の国民栄誉賞に当たる)労働英雄賞を受賞した人で、この問題はモンゴルであまり触れられていない」と話した。

 今場所は14日目に大関稀勢の里に変化で勝った時を除き、白鵬に目立ったやじは聞かれなかった。かつて大鵬の大ファンだったという兵庫県在住の宮下佳樹さん(66)は「果たした役割は大きいだけに、日本の文化的価値観を分かってもらいたい」と横綱に期待を寄せた。

続きを表示

2015年3月22日のニュース