桃子 雑音シャットアウト69 ベストスコアで5位に浮上

[ 2015年3月22日 05:30 ]

通算1アンダーで5位に浮上した上田

女子ゴルフツアー Tポイント・レディース第2日

(3月21日 佐賀県武雄市 若木ゴルフ倶楽部=6304ヤード、パー72)
 桃子が逆風を吹き飛ばした。34位から出た上田桃子(28=かんぽ生命)が4バーディー、1ボギーでこの日のベストスコア69をマーク、通算1アンダーの5位に浮上した。コース外での騒動で精神的ダメージを受ける中、昨年の女子ツアー最難関パー4を攻略、プロとしての気を吐いた。O・サタヤ(31=タイ)が71で回り通算6アンダーの単独首位。一ノ瀬優希(26=フリー)ら3打差2位の日本勢3人が開幕からの外国人3連勝阻止を目指す。

 バーディーが一番の薬だ。1つスコアを伸ばして迎えたのは426ヤードと距離が長く、昨年の女子ツアーで全試合を通じて最難関パー4の11番。昨年の平均スコアは4・5682で3日間通じてバーディーが3個で、今年の初日はバーディーが出なかった。上田も前日はアプローチが寄らなかった上に3パットでダブルボギー。リベンジを期したこの日は、ピンまで163ヤードを5Iで「ここしかない」という左手前6メートルに2オン。しっかりねじ込んだ。この日3人しかいなかったバーディーで気力が出た。

 17番もバーディーで、この日のベストスコアに並ぶ69。5位浮上に「いい集中力で回れた。あそこでバーディーが来るとは自分でもびっくり。いいバーディーだった」とやつれた頬を少しだけ緩ませた。

 コースでは舞う風に悩まされ、コース外では強烈なアゲンストに見舞われている。大会前に元ソフトバンク投手で野球解説者の斉藤和巳氏の不倫相手と一部で報じられた。完全否定し、堂々と振る舞おうとしたが、ネット上では「反省していない」などと誹謗(ひぼう)中傷が飛び交った。見るつもりはなかったが、ついつい目にしては落ち込んだ。「自分の中では凛(りん)としていたかったが、それを不快に感じる人もいるんだなと。どうしていいか分からなかった」。この日もストレスから右脇腹を何度も押さえるシーンがあった。

 ただ、プロとして結果が全てなのも分かっている。「あしたからもいろんな声が入ってくるけど、自分はしっかり自分のことを信じてやっていきたい」。首位と5打差も、騒動による逆風にも桃子の心は折れていない。

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2015年3月22日のニュース