【新風力士】石浦 前向き思考で勝ち越し53年ぶり鳥取出身関取

[ 2015年3月22日 07:30 ]

 鳥取県から53年ぶりに誕生した関取、新十両の石浦が勝ち越した。7勝6敗で迎えた青狼戦は立ち合いでもぐり込み、もろ手突きをかわして一気に前へ。「負けた中でもいい相撲があった。立ち合い勝負だと思った」。プラス思考で緊張に打ち勝ち、場所前に横綱・白鵬と交わした約束どおりに給金を直した。

 母校の鳥取城北高は大関・琴光喜を輩出し、最近では照ノ富士、逸ノ城ら“怪物”の活躍で知られる。父・外喜義(ときよし)さんが同校相撲部監督を務めており、石浦が5歳から競技に親しむのは自然な流れだった。学生の名門、日大では常幸龍(木瀬部屋)の1年後輩で、遠藤(追手風部屋)の1年先輩。粒ぞろいの仲間と切磋琢磨(せっさたくま)し団体戦メンバー入り。小柄ながら確かな技術を備える。

 大学卒業後の12年春からオーストラリアへ語学留学。ネットで、かつての仲間たちの活躍を知るうちにプロ入りへ心が傾いた。横綱・白鵬の“内弟子”として宮城野部屋へ入門。13年初場所の初土俵から2年で関取昇進した。目標は“チビっ子ギャング”と呼ばれた元関脇・鷲羽山。平成版“チビっ子”が土俵で躍動する。

 ◆石浦 将勝(いしうら・まさかつ)1990年(平2)1月10日、鳥取県鳥取市出身の25歳。鳥取城北高―日大。卒業後に豪州への語学留学を経て、白鵬の“内弟子”として宮城野部屋へ入門。13年初場所初土俵。1メートル73、115キロ。

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