宮原「凄く悔しい」銀…SP首位も後半ジャンプで今季初転倒

[ 2015年2月16日 05:30 ]

女子フリーで演技する2位の宮原知子

フィギュアスケート四大陸選手権最終日

(2月15日 韓国・ソウル)
 女子フリーが行われ、ショートプログラム(SP)1位の宮原知子(16=関大高)はジャンプのミスが響き、合計181・59点の2位に終わった。184・02点をマークしたポリーナ・エドムンズ(16=米国)に逆転され、シニア主要国際大会の初優勝に届かなかった。本郷理華(18=愛知みずほ大瑞穂高)が177・44点で3位、永井優香(16=駒場学園高)は168・09点で6位だった。

 珍しいミスが、メダルの色を分けた。プログラム後半に跳んだ3回転ルッツ。「跳べるかな」と不安を抱えたまま踏み切った宮原の体は、空中で大きく軸が傾いた。今季初めてジャンプで転倒。優勝したエドムンズとの差はわずか2・43点で、クリーンに3回転ルッツを決めていれば金メダルに届いていた。「完璧にやれば優勝できたかなと思うので、凄く悔しい」。人一倍の努力で築き上げてきた安定感が、勝負どころで崩れた。

 SPで決めた高難度の3回転ルッツ―3回転トーループをフリーでは外し、回転不足と判定されるリスクを抑えた。だからこそ、失敗はできないと「意識しすぎた」という。攻めの姿勢を欠いた滑りに「緊張した。もう少し思い切りいけたらよかった。スピードをつけてパワフルに滑るべきだった」と反省の言葉が続く。ただ、ルッツの転倒後、2度の2回転半―3回転トーループを決めて意地を見せた。

 昨年末の全日本選手権で初優勝。「自信にもなるし、プレッシャーにもなる。もっと思い切っていこうって上を見ている」と気合を入れて今大会に臨んでいた。2年連続の2位でも、胸に湧き上がった思いは全く違う。「去年はいい演技ができて、うれしい2位。今回は悔しい2位」。全ての力を出し切れなかった自分に、後悔は募った。

 日本をけん引してきた浅田真央(中京大)は今季休養中で、来月の世界選手権(上海)には日本代表の新エースとしての期待が懸かる。「今回は良くなかったので、挽回する気持ちが強い」。強豪ロシア勢が加わる大舞台で、16歳の真価が問われる。

続きを表示

この記事のフォト

2015年2月16日のニュース