松山、米ツアー自己ベスト63 V圏内3差2位に浮上

[ 2015年2月2日 05:30 ]

第3ラウンド、16番でティーショットを放つ松山英樹。通算10アンダーで2位に浮上

USPGAツアー フェニックス・オープン第3日

(1月31日 米アリゾナ州スコッツデール TPCスコッツデール=7266ヤード、パー71)
 27位から出た松山英樹(22=LEXUS)に2勝目のチャンスが巡ってきた。8バーディー、ボギーなしの米ツアー自己ベストとなる63をマークし、通算10アンダー、203で首位と3打差の2位に浮上。最終日は米ツアーでは3度目となる最終組で回る。マーティン・レアド(32=米国)が68で回り、通算13アンダーで首位を守った。

 有言実行を果たして優勝戦線に加わった。松山は米ツアー自己最多に並ぶ8バーディーを量産。「会心のラウンドなんですかね。 (評価は)お任せします」とこぼれた笑みがつかんだ手応えの大きさを物語っていた。前日のホールアウト後に「最終日に優勝争いできる位置で終われたら」と話していたが、16万人ものギャラリーの前で 日本の22歳が堂々、主役を演じた。

 圧巻は最後の4ホールだ。15番パー5はフェアウエーから残り265ヤードを2Iで2オン。2パットのバーディーでギアを上げると、四方を約2万の客席で囲まれ、「スタジアム」と呼ばれる名物ホールの16番パー3でスーパーショットを見せた。50度のウエッジを握ると、強烈なバックスピンがかかった一打はピン奥2メートルに落ち、カップの真横を通過しながら手前に戻ってきた。ホールインワンを逃し、「入っていたら大盛り上がりだったのに残念」とこぼしたが、1・5メートルのバーディーパットを沈めた松山には万雷の拍手が降り注いだ。

 勢いは止まらず、17番で1・5メートルを決めると、最終18番も右奥から5メートルを沈めて4連続バーディーでフィニッシュ。同組のウィルソンは「参った」と言わんばかりのひれ伏すポーズで松山を称えた。

 対応力と経験がビッグスコアにつながった。前日までの雨でグリーンは軟らかくなっていたが、状態を的確につかんだ。「きのう、おとといよりは確実にボールが止まった。計算しやすく、回りやすかった」。フェアウエー、グリーンを外したのはいずれも2度だけという安定感抜群のショットとパットがかみ合った。さらに「去年とは比べものにならないくらいミスが減っているし、ミスしても仕方ないなと思えている」と心には余裕がある。昨年大会はツアー初優勝を目指したが、及ばずに4位。その経験は決して無駄にはしていない。

 3週前の現代自動車チャンピオンズ大会では王手をかけながら1打及ばず米ツアー2勝目を逃したが、早くもリベンジの機会が到来。「緊張すると思うので、崩れないように頑張りたい」と勝負の18ホールを見据えた。

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