沙羅 28戦ぶり表彰台逃し7位、悪天候にも言い訳なし

[ 2015年1月19日 05:30 ]

W杯ジャンプ女子蔵王大会、強風のため2回目の飛躍が中止となり、ジャンプ台から引き揚げる高梨沙羅。7位に終わり3連勝はならなかった

ノルディックスキーW杯ジャンプ女子個人第4戦

(1月18日 山形市蔵王=HS100メートル、K点90メートル)
 W杯総合3連覇を目指す高梨沙羅(18=クラレ)は7位に終わり、W杯個人戦では13年2月3日の札幌大会以来28戦、約2年ぶりに表彰台を逃した。1回目で89・0メートルにとどまった高梨は2回目での逆転優勝に望みをかけたが悪天候のために途中で打ち切りとなり、1回目の順位で確定した。国内開催でのW杯連勝も8で止まったが、W杯ポイントは296で首位をキープ。前日中止になった第4戦と第5戦の2試合が行われる予定だったが、悪天候で1試合のみの実施となった。

 表彰台を逃した高梨だが、言い訳は一切しなかった。2回目での挽回を期して待機したものの、風雪ともに強まり、中止が決定。12年3月3日にW杯初優勝を果たした思い出の蔵王で今季のW杯連勝も2で止まったが「悪天候の試合で1本できたことが奇跡。ここにきて一番いいジャンプが飛べたので、次につながるかなと思う」と訴えた。

 悪天候で前日(17日)は一回も飛べずに大会が中止。この日は2試合が行われる予定だったが、強風が続いて早朝には1試合が早々と中止となった。出場選手で最後の48番目にようやくスタート台に立った高梨だが、赤信号のために仕切り直しも余儀なくされた。11日の第3戦(札幌)では1回目の7位から逆転優勝を飾っただけに、詰めかけたファンも期待を寄せたが、結局空模様には勝てず。それでも「悪天候の中で飛んでいるのはみんな一緒」と話した。

 ただ、表彰台を逃して話題になるのも、高梨だからだ。W杯歴代最多の26勝で表彰台は41度、シーズン個人総合優勝2回の小さな女王。この日も距離こそ伸ばせなかったが「(今後へ)気持ちを切り替えて準備したい」と気持ちは前向きだ。今後は再び日本を離れ、欧州を転戦する。「イメージを膨らませ、もっと体をつくっていきたい」と心身ともに準備を整える次戦へ、視線を向けた。

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