白鵬 国技館“制圧”だ 朝青に並ぶ優勝額最多タイ21/32

[ 2015年1月11日 05:30 ]

自身の優勝額の前でポーズをとる白鵬

 大相撲初場所は11日、東京・両国国技館で初日を迎える。恒例の土俵祭り後に行われた優勝額贈呈式では単独史上最多となる33度目の優勝を目指す横綱・白鵬(29=宮城野部屋)が新たに加えられた秋、九州場所の優勝額を独占。国技館に掲げられるのは32枚のうち21枚となり、朝青龍と並んで史上最多となった。4連覇中の白鵬はさらに連覇が続けば、夏場所前には優勝額の枚数も単独史上最多の22枚となる。

 白鵬一人の贈呈式が恒例行事と化している。国技館の客席真上に飾られる優勝額。東京場所が行われるたびに新旧2枚が入れ替わる儀式で、4連覇中の横綱は新たに贈られた31度目の秋場所、32度目の九州場所の優勝額の前で笑みを浮かべた。

 09年初場所の朝青龍と同春場所の白鵬の優勝額が外されたものの、白鵬のものが2枚追加。優勝額は32枚のうち21枚となり、現在の国技館となってからは朝青龍と並んで史上最多だ。「大鵬親方と並んだので四股で行こうと思った。(太刀を持つポーズから)そろそろ変えようと思ったら(製作側から)言われて気持ちがかみ合ったね」。白鵬には珍しく08年秋場所以来2度目の四股を踏むポーズは、新たな領域への挑戦を予感させた。

 初場所初日は25勝1敗と圧倒している栃煌山が相手。7、8日の出稽古ではみっちりと稽古をして研究済みだ。「あしたは今年初めての初日。満員のお客さんが来るだろうし、横綱としていい相撲を取れたら。その積み重ねでいいものが見えてくる」と33度目の賜杯へ余裕の口ぶり。初場所と春場所で連覇が続けば、5月の夏場所前の次回入れ替えの際には自身が制した09年名古屋場所の額を差し引いても、優勝の証は22枚となり、単独史上最多となる。贈呈式後に記録について聞かれた際には「まあ、いいから」と早くも切り替えて戦闘モードに入った。

 記録ずくめの横綱に北の湖理事長(元横綱)は「優勝候補の筆頭。安定感が違うから」と強さを認めながら「日馬富士、鶴竜の2横綱には白鵬をストップさせるように期待したい」と両横綱に“ストップ・ザ・白鵬”を厳命したほどだ。15年も際立つ強さで記録を伸ばし続けるのか。一年を占う初場所の幕が開ける。

 ▽優勝額 現在の両国国技館で優勝額は、客席真上の四方に土俵を囲むよう8枚ずつ32枚掲額されている。東京場所が行われるたびに2枚ずつ新たな優勝額と古いものが入れ替えられる。11年は春場所が八百長問題で開催中止。夏場所は「技量審査場所」として全ての表彰を辞退したため、秋場所前には初場所と名古屋場所の優勝額が贈呈された。額は長年力士の写真を白黒で現像したものに油絵の具で着色してきたが、写真技術の向上もあり、14年初場所からはデジタル処理したカラー写真が使用されている。

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