錦織 4大大会V&世界1位「自分がまだ伸びる」

[ 2015年1月2日 05:30 ]

日本人初のグランドスラムでの優勝を目指す錦織

 男子テニスの錦織圭(25=日清食品)は、4大大会初優勝の期待を背負って新年を迎える。世界ランクトップ10入り、全米オープン準優勝にツアー最終戦出場まで叶(かな)えて大躍進した昨シーズン。世界ランキングは5位まで上昇し、真のトップ選手の仲間入りを果たした。4日からは今季初戦となるブリスベン国際(オーストラリア)、19日からは4大大会初戦となる全豪オープン(メルボルン)が開幕。4大大会優勝、そして世界1位を目指して。年始から再び錦織フィーバーが巻き起こりそうだ。

 今年はどんな夢を見せてくれるのだろうか。いや、夢のような話だった目標は現実になりつつある。日本人がグランドスラムで頂点に立つ。その瞬間を錦織は昨季実現しかけているからだ。

 昨年9月の全米オープンでアジア勢として初めて4大大会の決勝に進出。チリッチ(クロアチア)に敗れはしたが、日本中の注目を集める快進撃は今後への期待も抱かせるもので、錦織自身も「勝てない相手はもういない」と自信を深めた。最終的には世界5位でシーズンを終え、本人にとっても望外の一年となった。とはいえ、この位置で満足する気はない。

 「今年はより高い目標を持ってやることになる。自分がまだ伸びるところをコーチと確認して自分の弱点も直すように練習してきた」。世界1位の大望も胸に秘め、まずは昨年あと少しで取り逃した4大大会のタイトル奪取に照準を定める。「何年もかかるかもしれないし、調子や体力面ピークを合わせられないといけない難しさもある。でも、1つ目のゴールとしてはグランドスラム優勝が目標になる」。その先にはおのずとNo・1の座も見えてくるはずだ。

 今季の4大大会初戦となる全豪オープンはもう間近に迫っている。全米オープンと同じく錦織が最も得意とするハードコートで行われるトーナメント。12年には自身初の4大大会ベスト8を達成し、昨年も4回戦で敗れたとはいえナダル相手に大健闘を見せた。錦織も「4大大会で優勝のチャンスが一番あるのは全豪と全米のハードコート。得意のハードコートでいい結果を出したい」と自信を持っている。

 シーズン最終戦を終えると2週間ほどの短いオフを取り、すぐに米国で始動した。タッグを組んで2年目となるマイケル・チャン・コーチとは第2サーブの強化に着手。痛めていた右手首の不安もなくなり、調整は順調に進んでいる。日本と反対側の南半球、真夏のオーストラリアで錦織の熱いシーズンが幕を開ける。

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2015年1月2日のニュース