大阪桐蔭“花園の申し子”杉山4T!自宅は近所「ホームみたいなもの」

[ 2014年12月31日 05:30 ]

<大阪桐蔭・深谷>後半24分、大阪桐蔭・杉山(中央)がトライ

全国高校ラグビー 大阪桐蔭34―7深谷

(12月30日 東大阪市・花園ラグビー場)
 Bシードの大阪桐蔭(大阪第3)は自宅が花園の近隣で、中学時代から何度も聖地で試合をしている“花園の申し子”SH杉山優平(2年)が4トライの活躍。34―7で深谷に快勝した。

 大阪桐蔭が難敵の深谷を34―7で危なげなく下した。綾部正史監督が「僅差になると思っていた。出来過ぎです」と、思わず苦笑いしたほどの快勝劇。予想を覆した主役は、2年生SHの杉山だ。チーム6トライのうち、独りで4トライを挙げる大活躍で、終始ゲームを支配した。

 「ミーティングで試合のイメージはできていたけど、こんなにうまくいけるとは思わなかった」 本人も驚く人生初の1試合4トライ。その存在感はキックオフ直後から際立っていた。

 開始2分、相手反則で敵陣25メートルでマイボールを持つと、瞬時に「相手が戻ってきていないと分かったので」と、素早いリスタートを選択。そのまま自分で仕掛けてステップを踏み、準備不足のDFをかわして中央に電光石火の先制トライ。「しっかり仕掛けて、チームを鼓舞して引っ張る気持ち。それがあのトライにつながった」と胸を張った。普段は辛口の指揮官も、「すごくいい判断だった」と称えた。

 これが号砲となり前半11分、後半5分、同24分と次々とインゴールに飛びこんだ。そうかと思えば、前半30分にはFB高本のトライを演出。スクラムで相手のハーフとバックスの位置を観察し、的確に左に展開した結果だった。「仕掛けるときと、そうでないときのメリハリをつけている」と、全体を見渡す余裕さえあった。

 杉山にとって花園は自分の庭のような場所だ。花園がある東大阪市の石切中学の出身。自宅も、花園から自転車で10分の距離にある。特に、この日の第3グラウンドでは中学時代にたびたびプレーし「ホームみたいなもの」。おかげで、昨年出番がなかった聖地でも、雰囲気に飲まれることなく最初から誰よりものびのびとプレーできた。

 次の相手は国学院久我山。大阪桐蔭は88、92回大会と花園で過去2戦2敗と難敵だ。3度目の正直へ、花園を知り尽くした2年生がカギを握る。

続きを表示

2014年12月31日のニュース