藤原 日本人トップ、世界陸上代表浮上も内容、タイム低評価

[ 2014年12月8日 05:30 ]

福岡国際マラソンで日本人トップの4位でゴールする藤原正和

福岡国際マラソン スタート時の天候=晴れ、気温8・5度、東南東の風0・9メートル、湿度49%

(12月7日 平和台陸上競技場発着)
 来夏の世界選手権(中国・北京)の代表選考会を兼ねて行われ、藤原正和(33=Honda)が2時間9分6秒で日本人トップの4位に入った。代表候補に浮上したものの、レース内容、タイムに日本陸連幹部は低評価。元世界記録保持者のパトリック・マカウ(29=ケニア)が2時間8分22秒で優勝した。

 世界切符をたぐり寄せた実感はない。日本人トップの藤原は「選考のテーブルに乗ったことは良かった。最低限のレースはできた」と振り返ったが、03年にマークした2時間8分12秒の自己ベストにも及ばず、表情はさえなかった。これまでかかとから接地しエネルギーロスが大きかったが、今夏から足の裏全体で接地する新走法にチャレンジ。手応えを感じていたものの、アジア大会で松村、川内が撃破しているバトオチル(モンゴル)が30キロすぎに仕掛けた際には反応できなかった。

 トップ争いに加われず、タイムも2時間9分台。世界選手権に向けた国内選考会初戦の結果に、日本陸連幹部も低評価だ。酒井勝充強化副委員長が「我々が思っていたよりも成績が出ていない。もうちょっと頑張りが欲しかった」と言えば、「やはり残念という思いが強い」と宗猛男子マラソン部長。尾県貢専務理事も「道のりは依然、厳しい」と渋い表情を浮かべた。川内は世界選手権代表争いからの撤退を既を表明。残る選考会で、新ヒーローの出現を待つしかない。

 ▽男子マラソン代表選考 世界選手権の枠は3。今秋のアジア大会で金メダルを獲得すれば内定だったが、該当選手はなし。国内選考会は福岡国際、来年2月の東京、別府大分、3月のびわ湖毎日。別府大分は日本人1位のみ、他3大会は日本人上位3選手が選考対象。本番での活躍が期待される選手が選考され、日本陸連の設定記録2時間6分30秒を切った選手は選考で有利になる。

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2014年12月8日のニュース