国立解体落札 また保留に 工事開始さらに遅れも

[ 2014年12月2日 20:07 ]

 日本スポーツ振興センター(JSC)は2日、2020年東京五輪・パラリンピックのメーン会場として建て替える国立競技場(東京都新宿区)の解体工事業者を決める3度目の入札を行ったが、落札が保留になったと発表した。応札額が、工事の質を保つためにJSCが設定した最低価格を下回ったためで、JSCは契約内容を履行できるかを調査した上で落札業者を決める。

 応札額が最低価格を下回ったのは2度目の入札に続いてで、調査には少なくとも1週間かかるという。当初7月だった解体開始は来年1月になる見通しだが、業者決定が遅れればさらにずれ込む懸念も出てきた。

 JSCの担当者は「できるだけ早く業者を決めて年内には契約したい」と語り、来年9月の工事完了予定は変えないとしている。

 解体業者選びでは、5月下旬に締め切った最初の入札は応札額が予定価格を上回って不調に終わった。7月の2度目の入札は保留になった後、8月に業者を決めたが、JSCが入札額の分かる工事費内訳書を事前に開封する不手際があり、内閣府から9月末にやり直しを求められた。

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2014年12月2日のニュース