町田、ファイナル進出もGP2連勝逃し「この借りはスペインで」

[ 2014年11月24日 05:30 ]

フランス杯で2位となり銀メダルを手にする町田(AP)

フィギュアスケートGPシリーズ第5戦フランス杯最終日

(11月22日 フランス・ボルドー)
 男子でショートプログラム(SP)2位の町田樹(24=関大)はフリーでミスが響いて巻き返せず、合計237・74点で2位だった。第1戦のスケートアメリカに続く優勝を逃したが、シリーズ上位6選手で争われるファイナル(12月、バルセロナ)へ3季連続で進出を決めた。マキシム・コフトゥン(19=ロシア)がSP6位から逆転し、合計243・35点で優勝。2週前の中国杯に続く連勝でファイナルへ駒を進めた。

 演技を終えた町田の表情は晴れなかった。冒頭の4回転トーループで転倒し、右足首に違和感を覚えた。この影響を引きずり、負の連鎖でジャンプを相次いで失敗。「久しぶりに弱い自分を見た。もっと心身とも強じんな男にならないとフリーは演じきれない」と悔しさをあらわにした。

 ベートーベンの名曲「交響曲第9番」を使ったフリーは芸術性を重視した自信作だが「全身全霊で表現する」という思いが空回りした。2つ目の4回転トーループが3回転に、後半のトリプルアクセル(3回転半)は2回転半になった。調子が悪くても執念でまとめる粘りも影を潜め「情けない。20点あるかないかの出来」と反省しきり。

 終盤にスタミナ切れしたSPから逆転を狙ったが、3位でもファイナルに進出できるという守りの気持ちなど「いろんな邪念が入ってきた」と本番でも集中し切れなかった。日本勢一番乗りでファイナルへの切符をつかんでも満足感はない。「失敗から得られるものは大きい。この借りはスペインで返したい」。ファイナルは12年6位、13年4位。初の表彰台で悔しさを晴らす。

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2014年11月24日のニュース