白鵬連破で鶴竜綱初Vだ 本割で追いつき決定戦も勝つぞ

[ 2014年11月23日 05:30 ]

琴奨菊(左)を上手出し投げで破る鶴竜

大相撲九州場所14日目

(11月22日 福岡国際センター)
 横綱4場所目の鶴竜が昇進後の初優勝へ望みをつないだ。風邪で体調万全ではないが、大関・琴奨菊を上手出し投げで下して2敗を守った。23日の千秋楽は1敗で単独首位の白鵬と横綱決戦。本割、優勝決定戦と直接対決2連勝で逆転優勝すれば、02年初場所の栃東以来となる。

 軽くせき込んで西の花道を引き揚げる鶴竜が安どの表情を浮かべた。琴奨菊を下して12勝目を挙げ、千秋楽に逆転優勝の望みを残した。

 「思い切って相撲を取れてよかった」

 過去16勝17敗の琴奨菊戦。東の控えには直前の取組で1敗を守った白鵬。優勝争いトップのライバルが嫌でも視界に入る。ここで負ければ、その瞬間に優勝を逃してしまう。プレッシャーがかかる場面で「目の前の一番に集中した」。巻き替えて相手得意の左四つに組んだが、右上手をしっかりつかみ、タイミングを見計らって出し投げで転がした。「がっぷりにならないよう気をつけた。あとは流れで」。13日目の日馬富士戦は一方的に寄り切られて2敗に後退したが「まだまだ勉強させられる一番だった」と自らに活を入れ、優勝争いに踏みとどまった。

 今場所は前半戦から単独トップに立つ重圧を初体験。終盤で風邪をひいて体調を崩した。13、14日目と珍しく2日続けて朝稽古を休んだ。「言い訳にできない」。絶対に弱音を吐かないが、風呂上がりでもせきが出るなど完全に回復していない。

 千秋楽は1差で追う白鵬と結びで直接対決。「今年最後の一番。精いっぱい、いい相撲を取りたい。2番取る?そういう気持ちでいく」。本割、優勝決定戦と直接対決2連勝で逆転優勝すれば02年初場所の栃東以来で9度目。横綱4場所目の鶴竜が12年ぶりのドラマを起こす。

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2014年11月23日のニュース