本郷理華 GP逆転初Vに感涙「本当に?」カルメンで妖艶の舞い

[ 2014年11月16日 05:30 ]

グランプリシリーズ初優勝を飾った本郷(AP)

フィギュアスケートGPシリーズ第4戦ロシア杯

(11月14日 ロシア・モスクワ)
 フィギュアスケートの昨季全日本ジュニア選手権女王、本郷理華(18=愛知みずほ大瑞穂高)がショートプログラム(SP)2位からフリーで逆転し、自己ベストを更新する合計178・00点で初優勝した。日本女子のGP制覇は今季初めて。大庭雅(中京大)は154・57点で6位だった。14日の男子SPで2011年世界選手権2位の小塚崇彦(トヨタ自動車)が81・38点で3位につけた。

 オペラ「カルメン」の曲に乗って妖艶な女性を演じた。本郷は目立ったミスなく演技を終えると、両手でガッツポーズ。「今持っているものを全て出し切れた」という会心の内容で、GP2戦目にして表彰台の真ん中を射止めた。今季、日本女子では初めてGPシリーズを制した。

 「決まれば勢いに乗れる」とポイントに挙げていた冒頭の2連続3回転ジャンプで着氷し、流れをつかんだ。観客の手拍子を受けながら伸び伸びと氷上を舞い、GPデビュー戦だった2週間前のスケートカナダで出した合計得点の自己ベストをさらに6・53点更新した。

 06年のトリノ五輪後、フィギュアスケートで金メダルを獲得した荒川静香が仙台で凱旋パレードを行った。当時9歳だった本郷は荒川とコーチが同じだった縁もあって、オープンカーで荒川の隣に座り、世界のリンクで戦うことに憧れを抱き、昨季の日本ジュニア選手権を制すまでに成長した。

 日本の女子を引っ張ってきた浅田真央(中京大)が休養中で、鈴木明子は引退。今季、予想もしていなかったGPデビューを果たした18歳の新星。「しっかりチャンスを生かせるように頑張りたい」と話していた。大きな舞台で力を出し切り、目標とする18年平昌五輪出場へ、大きく弾みをつけた。

 ◆本郷 理華(ほんごう・りか)1996年(平8)9月6日生まれ、宮城県仙台市出身の18歳。小学時代に愛知に移り、現在、愛知みずほ大瑞穂高。昨季は全日本ジュニア選手権優勝、全日本選手権6位、世界ジュニア選手権8位。GPシリーズに今季デビューし、第2戦のスケートカナダで5位だった。1メートル66。

 ▼6位・大庭雅 (ジャンプが)1本跳べたら気持ちが上がってきて、最後は笑顔で終われた。満足がいく演技ができた。

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