お世話になった東北へ…4位浮上の大山 賞金「全額寄付」約束

[ 2014年9月28日 05:30 ]

18番、ラフからの第3打を放つ大山

女子ゴルフツアー ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン第2日

(9月27日 宮城県利府町 利府ゴルフ倶楽部=6499ヤード、パー72)
 6位から出た大山志保(37=大和ハウス工業)は3バーディー、1ボギーの70で回り、通算4アンダー、140で4位に浮上した。66の渡辺彩香(21=ユピテル)と65のテレサ・ルー(26=台湾)が通算7アンダーで首位に並んだ。宮城・東北高出身の有村智恵(26=日本ヒューレット・パッカード)は76と崩れ、通算4オーバーで予選落ちした。

 特別な思いを抱く大会だからこそ悔しさがこみ上げた。大山は17番で3メートルのバーディーパットを外し口元をギュッと結んだ。3番で5メートルを沈めるなどパットがさえてアンダーパー。選手が「風が難しい」と声をそろえる難コースで気を吐いたが、「17番がきょう一番悔しかった。あれを外しているようではダメ」と自らへの不満をこぼした。

 この日は東北地方の私設後援会のメンバー20人が来場。賞金女王に輝いた06年から大山は大会開催週に食事会を開いてもらい激励されている。その東北を11年に大震災が襲った。当時、ミーティング委員長を務めていた大山はミーティング委員会の貯蓄金500万円で中古車8台を購入して被災地に寄付するなどの支援は行った。しかし、今大会前に足を運んだマッサージ店の担当者から「震災が忘れられつつあるようで悲しい」と聞かされ、「支援をし続けることが大事」と気持ちを新たにした。ホールアウト後には「獲得賞金を全額寄付するつもりです」と明らかにした。首位とは3打差がつくが、「攻めて攻めて攻めきります」。諦めずに戦う大山の姿勢が被災地を勇気づける。

 ▼65位・有村智恵 今までのゴルフを象徴しているような余裕のないラウンドだった。(2打及ばず予選落ち。来週も日本ツアーに出場)

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2014年9月28日のニュース