大山 貯金生かし逃げ切り、4年前復帰の地で通算14勝目

[ 2014年9月8日 05:30 ]

ゴルフ5レディス最終日、大山志保は逃げ切って優勝し笑顔でガッツポーズ

女子ゴルフツアー ゴルフ5レディース最終日

(9月7日 岐阜県瑞浪市 みずなみカントリー倶楽部=6520ヤード、パー72)
 単独首位から出た大山志保(37=大和ハウス工業)が通算16アンダー、200で今季初優勝を挙げた。2日目の63から一転、1バーディー、1ボギーの72。スコアは伸ばせなかったが、4年前に左肘手術から復帰した思い出の大会で通算14勝目を飾った。2打差2位に成田美寿々(21=オンワードホールディングス)。通算13アンダーの3位に入った葭葉(よしば)ルミ(21=富士住建)、5位の香妻琴乃(22=サマンサタバサ)はそろって賞金シード入りがほぼ確実となった。
【最終R成績】

 優勝カップを掲げた大山の顔に喜びとちょっぴり残念な表情が入り交じった。「優勝したけど、優勝できたのかなと不思議な感じ。ちょっと自分の思うプレーはできなかったから」。ゴルフ人生一番の調子だった2日目の63からこの日は一転。2番でバーディーを奪って以降は気合が入りすぎて距離感が合わず、終始、パットで距離を残した。パープレーが精いっぱいだったが、それでも6打の貯金が効いて動じることはなかった。

 実は今大会での優勝を狙っていた。09年に左肘を手術。公傷制度を使い、1年間の休養を余儀なくされた。「もう若くないしダメだね」。そんな声が耳に入り、気が付けば周囲の関係者も1人、2人と去っていった。逆境を乗り越えて復帰したのが4年前のこの大会。「ティーグラウンドに立った時、温かい拍手で迎えられ涙が出そうになるほどうれしかった」と振り返る。ゴルフをすることが当たり前ではないことを教えてくれた場所。「ここに来ると初心に戻れる」とリセットした気持ちと、ゴルフの調子ががっちりとかみ合った。

 「若い子に負けずに45歳ぐらいまで頑張りたい」。酸いも甘いも知り尽くした37歳ならではの14度目の栄冠だった。

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2014年9月8日のニュース