元小結・龍虎さん死去…「料理天国」などタレント、俳優でも活躍

[ 2014年8月31日 05:30 ]

現役時代の龍虎さん。イケメン力士として人気

 大相撲の元小結でタレント、俳優としても活躍した龍虎(りゅうこ、本名鈴木忠清=すずき・ただきよ)さんが29日午前11時、循環器疾患のため静岡県掛川市の病院で死去したことが30日、分かった。73歳。東京都出身。葬儀・告別式は9月5日、東京都目黒区中目黒3の1の6、正覚寺実相会館・別館たちばなで。喪主は妻貴子(たかこ)さん。

 1957年(昭32)に花籠部屋から初土俵を踏み、68年、春場所で新入幕を果たした。初土俵から11年かけての幕内昇進は、当時の最も遅い記録だった。最高位は東小結。回転の速い突っ張りと、思い切りの良い肩透かしなど、きっぷのいい相撲が魅力だったが、3度のアキレス腱断裂などケガに泣かされた。

 派手で濃い顔立ちのイケメン力士として人気を博し、芸能界からも注目を集めた。75年の現役引退後は、親方業を続けながら映画やドラマで活躍。「暴れん坊将軍」シリーズには、力士“龍虎”役などで登場した。「太陽にほえろ!」にも出演。また北島三郎(77)の座長公演にも長く出演した。

 76年から料理バラエティー番組の元祖といわれるTBS「料理天国」でリポーターを務めた。試食後の感想として述べる「おいしいですね」は龍虎さんのキャッチフレーズとなった。大相撲のご意見番として、ワイドショーにも登場した。

 77年に廃業し、しこ名の「龍虎」を芸名として芸能界一本に活動を絞った。

 90年頃にくも膜下出血で倒れ、01年にはおう吐を訴えて都内の病院に入院するなど、体調を崩すことも多かった。昨年1月には、同世代で同月に亡くなった元横綱大鵬の納谷幸喜さん(享年72)の葬儀に参列。最近は健康食品の通信販売のCMにも出演していた。

 龍虎(りゅうこ)本名・鈴木忠清(すずき・ただきよ)。1941年(昭16)1月9日生まれ。東京都出身。1957年に「鈴木山」のしこ名でデビュー、66年に「龍虎」に改名。小結に昇進したもののアキレス腱断裂が原因で、75年に引退。放駒親方となったが77年に廃業し、芸能界入り。情報番組のコメンテーターとしても活躍した。家族は貴子夫人と1男1女。

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