桐生 ジュニア世界記録保持者と“9秒台ボーイズ”結成計画

[ 2014年8月27日 05:30 ]

米国でブロメルとの合同練習計画が明らかになった桐生

 日米のワンダーボーイが共闘する。陸上男子100メートルで10秒01の記録を持つ桐生祥秀(18=東洋大)が今オフ、9秒97のジュニア世界記録保持者のトレイボン・ブロメル(19=米国)と米国で合同練習する可能性があることが26日、分かった。7月の世界ジュニア選手権(米オレゴン州ユージン)後にブロメルから誘われ、桐生も前向きという。同世代のライバルと汗を流し、さらなる進化への足掛かりをつかむ。

 世代トップのスプリンターが、練習から火花を散らす。今オフ、桐生とブロメルの合同練習プランが浮上した。7月の世界ジュニア選手権・男子100メートルでブロメルが銀メダル、桐生は銅メダルを獲得。同選手権で2人は初対面を果たすと帰国後、ブロメルから合同練習のオファーがあった。桐生も参加に前向きな姿勢を見せているという。

 ブロメルは6月に9秒97のジュニア世界新記録をマーク。桐生より先に10秒の壁を突破した逸材だ。男子400メートル世界記録保持者のマイケル・ジョンソン(米国)らを輩出した、名門・ベイラー大(カンザス州)の1年生。合同練習はベイラー大で行われる予定で東洋大の冬休み、春休みの期間に桐生が遠征するとみられる。

 スプリンターとしては小柄な2人は、ともに身長が1メートル75。土江コーチが「桐生は力の大きさは劣るけど、素早さと技術が持ち味。ブロメルは力を最大限に生かして走る」と言うように、走りのタイプは異なるが、サイズが近いため互いに動きを参考にしやすい。練習をともにすることは貴重な時間になることは間違いない。

 もちろん、今はシーズンに集中する。桐生は右足裏、左股関節に不安を抱えていたが、既に本格的な練習を再開。9月5日開幕の日本学生対校選手権(埼玉・熊谷)は100メートルにはエントリーせず、200メートルと400メートルリレーに出場する。100メートルの今季最終戦は、9月19日開幕のアジア大会(韓国・仁川)だ。「いい色のメダルが欲しい。優勝を狙っていきたい」。9秒台とアジア制覇でシーズンを締めくくり、充実のオフにつなげる。

続きを表示

2014年8月27日のニュース