遼 第2日は雨中の奮闘、バーディー発進も伸ばせず通算4オーバー

[ 2014年8月9日 05:30 ]

全米プロ第2ラウンド、10番でティーショットを放つ石川遼

USPGAツアー全米プロ選手権第2日

(8月8日 米ケンタッキー州ルイビル バルハラGC=7458ヤード、パー71)
 1オーバーの79位から出た石川遼(22=CASIO)は3バーディー、6ボギーの通算4オーバーとなった。出だしの10番で降雨のため45分間中断。前半はパープレーで耐えたが、後半の1、2番で連続ボギー、5番でバーディーを取ったが6、9番でボギーを叩いた。第1ラウンドの日本勢はいずれも出遅れ、松山英樹(22=LEXUS)が71で54位、小田孔明(36=フリー)と谷原秀人(35=フリー)は74で109位。リー・ウェストウッド(41=米国)ら3人が65で首位発進となった。

 土砂降りの雨の中、インから出た石川は集中力を切らさなかった。10番パー5で第3打を80センチにピタリとつけたが、グリーンに水がたまっていたため中断を余儀なくされた。水を差されて45分待たされながら、再開後にバーディーを奪った。

 15番では観衆を沸かせた。左ラフからの第2打は70ヤード前方に高さ30メートル以上の大木が待つ狙いにくい状況。ドローボールで木を避けるルートもあったが、グリーン右手前に小川が流れているため無理は禁物だ。石川が下した選択は木の上を越えていくというもの。7Iでの一打は高く上がり、ピン奥5メートルに2オン。バーディーパットは外れてパーとしたが、木越えのスーパーショットには拍手喝采が送られた。16、17番で連続ボギーを叩いても18番で1メートルを沈めてバーディー。通算1オーバーで後半に向かった。

 雨の日でも大崩れしないのには理由がある。米ツアーを戦う中で「欧州の選手は雨の日にうまい人が多く、そういう選手は晴れの日にもうまい」と感じていた。6月下旬、北海道で年下の選手らと合宿を張った際に大雨が降った。練習が休みかと期待する周囲をよそに「こういう日にこそラウンドでしょ。実力が出る」とハッパをかけてコースで練習に明け暮れた。その経験が早くも生きた形となった。

 大会前3日間は1日8時間の合計24時間練習するなど、炎天下での長時間の練習にも耐え得る体力をつけている。第1ラウンドの17番は5メートルのバーディーチャンスを迎えた直前に消防車のサイレンが鳴り、いったん打つのをやめたが「後ろの組も来ていたから」と音が聞こえる中で打ち、決め切れなかった。不運もあって1オーバーにとどまった。それでも「後半は1Wでいいショットが打てた。いい収穫。あした伸ばせればそれでいい」と後ろを向くことはなかった。迎えた2日目。悪天候にも負けず、我慢のゴルフを続けた。

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2014年8月9日のニュース