白鵬 環境の違い 初Vから49場所での到達は一番 

[ 2014年7月28日 05:30 ]

30回目の優勝を達成し賜杯を手にする白鵬

大相撲名古屋場所千秋楽

(7月20日 愛知県体育館)
 白鵬は06年の夏場所で初優勝してから所要49場所で大台に到達した。これは大鵬の52場所、千代の富士の55場所を抜く最速。相撲記者クラブ会友の大隅潔氏(スポニチOB)は、その理由にライバルの不在と巡業の少なさを挙げる。「大鵬には柏戸、佐田の山、栃ノ海ら強い相手がたくさんいた。白鵬は朝青龍や琴光喜が不祥事で辞めたことが大きかった。それに大鵬の時代は巡業が多く休む時間が短かったから、ケガをしてもゆっくり治す時間が少なかった」

 大鵬は左膝や肘、千代の富士は左肩の脱臼などに悩まされたが、白鵬は大関時代の07年初場所から一度も休場していない。また、1メートル92、153キロの力士向きの胴長短足の体形も大きな武器。「実は足が短いから、組んでもまわしが遠くて届かない」と複数の力士が嘆くほどだ。さらに研究熱心さもその強さを支えている。貴乃花親方(元横綱、本紙評論家)は以前「初顔に強いのは相撲をよく見て、弱点を突いているから」と話していた。一方で、取組前に胸の汗を拭かないことやダメ押しについては、相撲協会に苦情が寄せられることもある。大隅氏は「ダメ押しは大横綱らしくない。汗もちゃんと拭かないと相手が滑る。協会が指導すべき」と指摘していた。

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2014年7月28日のニュース