豪栄道 白鵬浴びせ倒した!連日の綱撃破、史上初3日連続へ

[ 2014年7月24日 05:30 ]

<大相撲名古屋場所11日目>執念のあびせ倒し!白鵬に土をつけ2敗をキープした豪栄道

大相撲名古屋場所11日目

(7月23日 愛知県体育館)
 2敗の関脇・豪栄道が全勝の横綱・白鵬に初黒星をつけた。立ち合いで右を深く差し、最後は土俵上で豪快に浴びせ倒し。2日連続の横綱撃破で、白鵬には2場所連続での勝利となった。先々場所は12勝、先場所は8勝を挙げた関脇が優勝争いでもトップに1差に迫った。優勝争いは白鵬と琴奨菊が1敗で並び、鶴竜、豪栄道に平幕の高安を加えた3人が2敗で追う展開となった。
【取組結果】

 優勝29回の横綱の背中に豪栄道がべっとりと土をつけた。しかも、土俵のど真ん中で。前日の鶴竜戦に続き2日連続横綱撃破、そして先場所に続き2場所連続で白鵬に勝利。19本(手取り57万円)の懸賞を興奮冷めやらぬ表情で受け取り、館内には座布団が舞った。「あの光景は何回見てもいい。まだ力の差はあるけど一生懸命やった結果」。昭和以降単独1位の14場所連続関脇の28歳は確かな手応えを感じた。

 立ち合いで白鵬の右張り手を受けたが、怖がることなく前に出て右差しに成功。土俵際まで追い込んで左上手をつかんで必死に寄る。一度はこらえられて中央まで戻されたが「なにが来てもいいと思って気合を入れた」。横綱の強引な上手投げに乗じて体を寄せ、最後は左手で渡し込みながら浴びせ倒し「普段稽古していることしか出ないので」と胸を張った。支度部屋で取組を見ていた一部力士は「双葉山が安芸ノ海に69連勝で止められた一番に似ている」と口にし、さらにNHK中継でも解説者の舞の海秀平氏(元小結)が同じ発言をした。横綱を豪快に撃破した一番には、語り継がれる名勝負ほどの衝撃があった。

 取組前に「迷いがない。立ち合い踏み込めば、力はある。勝ったらメシをおごってもらわないとな」と冗談交じりに話していたのは師匠の境川親方(元小結・両国)。関係者によると、取組後には男泣きをしていたという。

 先頭を走る1敗力士に1差と迫り、優勝争いにも顔をのぞかせた。大関になるには3場所で33勝が目安。先場所は8勝と苦戦したが、残りすべて勝てば3場所で33勝にまで届く。北の湖理事長(元横綱)は「優勝したら審判部がどう判断するか」と展開次第では場所後の昇進の可能性も否定しなかった。日馬富士戦にも勝てば関脇以下では史上初の3日連続横綱撃破だが「迷わずしっかりやるだけ」と豪栄道。大関候補が殻を破るには、もう一踏ん張りが必要だ。 

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