豪栄道 鶴竜にリベンジ!先場所“まげつかみ”反則負け

[ 2014年7月23日 05:30 ]

<大相撲名古屋場所10日目>鶴竜(左)を押し出し、2敗をキープした豪栄道

大相撲名古屋場所10日目

(7月22日 愛知県体育館)
 関脇・豪栄道が鋭い出足で横綱・鶴竜を押し出し、2敗を守った。夏場所でまげをつかんだとして反則負けを喫したリベンジを果たした。11日目は全勝でトップを走る横綱・白鵬に挑む。大関・琴奨菊と平幕・高安は共に勝ち、1敗をキープした。
【取組結果】

 いつもポーカーフェースの豪栄道が思わず頬を緩めた。鶴竜を破り、2敗をキープして引き揚げた支度部屋。「いい相撲でした」。自身の取組には辛口のコメントを残すことが多く、自賛の言葉は珍しい。そこを報道陣に突っ込まれ「(自分を褒めるのは)1年に3回ぐらい」と笑った。

 まさに会心の勝利だ。1度はつっかけて、2度目の立ち合い。出足鋭く当たって右差し。慌てた横綱の引き技にも体勢を崩さず、押し出した。「最後に、はたかれて落ちるのが多い。下を向かないようにだけ気をつけた。気分がいいですね」。横綱戦勝利というだけではない。リベンジを果たした。前回対戦した夏場所12日目。はたき込みで軍配は自らに上がったものの、控えにいた白鵬の物言いによる協議で“まげつかみ”と確認され、反則負けとなった。「いつまでも引きずっても、仕方がない。今場所は今場所」。本人は無心を強調したが、胸のすく思いで勝ち越しを決めたのは間違いない。

 11日目は全勝の白鵬に挑む。夏場所では29回目の優勝を飾った第一人者に唯一の黒星を付けている。北の湖理事長(元横綱)は「優勝争いの鍵を握るのは豪栄道」と終盤戦のキーマンに指名した。大関昇進は「三役3場所33勝」が目安。先場所は8勝に終わったが、春場所は12勝を挙げている。白鵬を下して残り全勝なら3場所33勝で大関昇進の可能性も出てくる。14場所連続関脇在位は昭和以降最長だ。しかし、大関、横綱という地位を目指す本人にとって不名誉な記録でしかない。「一番、一番に集中したい」。横綱連破で自ら道を切り開く。

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