内村 初の主将就任「僕でしょ、やります」36年ぶり団体金導く

[ 2014年7月9日 06:02 ]

10月の世界選手権で主将を務める内村

 金奪回は万能キングに任せた。体操の世界選手権(10月、中国・南寧)で、内村航平(25=コナミ)が初めて男子日本代表の主将を務めることが8日、分かった。個人総合で前人未到の5連覇を狙う内村は、36年ぶりとなる団体総合の金メダル奪回にも燃えている。日本代表は11日から都内で合宿を開始。内村がチームをまとめ、体操ニッポンを頂点に導く。

 世界最強の万能キングが、代表では自身初めての大役を務める。団体総合が実施されなかった昨年の世界選手権は、主将はなし。12年ロンドン五輪は田中和仁(当時27歳)、11年世界選手権は小林研也(同28歳)とチーム最年長選手が主将だった。輝かしい実績だけでなく、今年の男子日本代表では亀山耕平と並んでチーム最年長ということもあり、内村がチームのまとめ役に指名された。

 団体総合の金メダルへ、誰よりも強い思いを持っている。内村が代表入りして以降、世界大会は08年北京五輪を含め、4大会連続で中国に敗れて銀メダル。「たとえ、内村より年長者がいたとしても、内村にやってもらいたい」と話した男子日本代表の水鳥監督は、「今まで彼が一番頑張ってきて、それでもまだ夢をかなえられていない。彼のためにも勝ちたいし、チームをまとめてもらいたい」と期待を込めた。

 内村は痛めている左肩の回復を優先して5、6日の全日本種目別選手権を欠場したが、「もう大丈夫」と話している。同選手権で出そろった代表については、「かなり期待できるチーム」と自信満々。主将就任にも「たぶん、僕でしょ。もちろん、やりますよ!」と自覚十分で、11日スタートの代表合宿から、チームの中心に君臨する。

 団体総合は04年アテネ五輪を制したものの、世界選手権での金メダルは78年大会を最後に遠ざかっている。「団体の決勝で、全員がミスのない演技をそろえることが目標」と内村。完全アウェーの中国で、36年ぶりの頂へ。万能キングに体操ニッポンの復権が託された。

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