内村 史上初7連覇達成!ケガ、貧血も王座死守

[ 2014年5月12日 05:30 ]

体操の全日本選手権男子で史上初の7連覇を果たした内村航平。左は2位の野々村笙吾、右は3位の加藤凌平

体操全日本選手権個人総合最終日

(5月11日 東京・国立代々木競技場)
 男女の決勝が行われ、12年ロンドン五輪金メダルの内村航平(25=コナミ)が合計181・200点(予選90・900、決勝90・300)で、男女通じて史上初の7連覇を達成した。7度目の優勝も故竹本正男氏、小野喬氏(82)に並ぶ歴代最多。首から肩にかけての左憎帽筋痛に加え、大会直前には体調不良に見舞われながら、王座を死守して体操界の「生けるレジェンド」に上り詰めた。また、女子は笹田夏実(18=日体大)が初の連覇を達成した。

 まさかの光景に会場からため息が漏れた。4種目目の跳馬。内村が着地を乱し、左足は着地エリア外に触れた。得点は13・800点。6種目中、3種目で15点台に届かない不完全燃焼だった。それでも前人未到の7連覇を成し遂げ「こんなに苦しい状況は久しぶり。痛み止めを2錠飲んだけど、あまり効いていなかった。(3種目目の)つり輪でダメージが大きくて、後半は良くない演技になった」と話した。

 ケガに加えて大会直前には「疲れている中で追い込みすぎて、貧血のひどいバージョンになった」ことも告白。ただ、追い込まれた状況でも技の難易度を示すDスコア(演技価値点)の変更は考えず、予定通りの構成をこなした。例年、母の日に大会が行われることから「7回は親孝行できていると思う。(連覇が)終わってからが脅威ですね」と笑った。体調さえ整えば強さに陰りはない。内村の「親孝行」は当分の間続きそうだ。

 ▽男子個人総合 (1)内村航平(コナミ)181・200点(予選90・900、決勝90・300=床運動15・900、あん馬15・350、つり輪14・850、跳馬13・800、平行棒14・750、鉄棒15・650)(2)野々村(順大)179・550点(3)加藤(順大)177・350点(4)武田(日体大)176・000点(5)斉藤(徳洲会)175・750点(6)岡(日体大)175・400点

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2014年5月12日のニュース