日本男子 4大会連続メダル確定!一番手・丹羽が流れ呼ぶ

[ 2014年5月3日 05:30 ]

<世界卓球 男子準々決勝 日本・ポルトガル>勝利を喜ぶ(左から)松平、岸川、丹羽、水谷、塩野

JA全農世界卓球団体戦第5日・男子準々決勝 日本3―0ポルトガル

(5月2日 国立代々木競技場ほか)
 日本男子が4大会連続のメダルを確定させた。世界ランク3位の日本は準々決勝で同6位のポルトガルを3―0で下し、準決勝に進出。3位決定戦が行われないため、3位以内が決まった。チーム最年少で世界ランク16位の丹羽孝希(19=明大)が第1試合で同12位のフレイタスをストレートで倒して勢いをつけた。37年ぶりの決勝進出を懸け、4日の準決勝でドイツ、シンガポールの勝者と対戦する。日本女子は3日、2大会ぶりのメダルを懸けて準々決勝のオランダ戦臨む。

 大きなガッツポーズと雄叫びが勝利を引き寄せた。第1試合で丹羽は世界ランクで上回る相手エースと対戦。「全然緊張しなかった」という強心臓のサウスポーは、粘る相手を4度目のマッチポイントで振り切った。「1番手で勝てばチームも勝てると思っていた。メダルを決めたような気持ちだった」。普段は感情を表に出さないクールボーイが喜びを爆発させ「応援もあって、いつも以上の力を出せた」と振り返った。

 4月30日の1次リーグに続く2度目の対戦にも冷静だった。得意のチキータ(バックハンドのレシーブ)で相手の得意サーブを封じ、嫌がるコースを徹底的に突いた。相手がふわりと浮かせた高いボールには、ジャンプをして全体重を乗せるようにスマッシュを打ち込んだ。「出た試合は全部勝つ」と宣言していた通り、これで4戦全勝。エース水谷は1次リーグの丹羽―フレイタス戦と比較し「前回は激戦(3―2)で負け試合だった。今回は素晴らしい試合で流れと勢いを引き寄せてくれた」と喜んだ。

 12年ロンドン五輪後にドイツへ武者修行に出た。2年目の今季は開幕から15連勝を飾り、レギュラーシーズンでは20勝4敗とリーグ最高勝率を記録。「もうやり残したことはない」と来季からは日本を拠点にプロツアーに参戦する。倉嶋監督は「試合中の組み立てや思い切りの良さを実戦を交えて培った」と成長を認める。4月22日に帰国したばかりだが、ドイツでは約5時間のバス移動で毎週試合を繰り返すハードな日程とあって、体力、精神面ともタフになった。

 準決勝は77年バーミンガム以来となる37年ぶりの決勝進出を目指し、ドイツ―シンガポール戦の勝者と対戦する。「僕が前半で勝ってチームに勢いをつけたい」。次世代のエースが決勝への扉をこじ開ける。

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