遼おいしい3差好発進 ぶっつけ本番でV狙う

[ 2014年4月25日 05:30 ]

石川遼は横田真一(右)と談笑しながら18番ティーグリーンに向かう(左は宮里優作)

男子ゴルフツアーつるやオープン第1日

(4月24日 兵庫県川西市 山の原ゴルフクラブ山の原コース=6804ヤード、パー71)
 今季国内初戦の石川遼(22=CASIO)が3バーディー、1ボギーの69をマークし、首位と3打差の15位でスタートした。22日に米国から帰国したばかりで練習ラウンドなしのぶっつけ本番ながら、祖母の手料理で癒やされ好発進した。女子プロゴルファーをキャディーにした片山晋呉(41=フリー)と藤田寛之(44=葛城GC)が66で回り、首位に並んだ。

 風も味方につけ、石川がぶっつけ本番の初日を乗り切った。最終18番。第1打を4Wでフェアウエーに運び、ピンまで158ヤードの第2打だった。アゲンストの風を考慮して8Iを選んだが、打つ直前に風向きがフォローに変わった。瞬時に9Iにチェンジ。風に乗った球はピン50センチにふわりと落ちた。

 「30秒前はアゲンストだったのに、自分の番になった瞬間、正反対のフォローになった。あそこはいいジャッジだった」

 自画自賛の一打で最後にスコアを1つ伸ばし69をマーク。米国から帰国してすぐの大会で練習ラウンドは一度もできなかった。にもかかわらず首位と3打差のスタート。「納得いかないスイングが多かったけれど、それでもこの位置ですから」と自ら合格点を与えた。

 「おばあちゃんの手料理」が疲れた心と体を癒やしてくれた。前週の米ツアー、RBCヘリテージは初日の124位から18位でフィニッシュ。持てる力をフル稼働して意地を見せ、22日に帰国した。その日の夜、埼玉県内の自宅で祖母の塚原リヨさんが用意してくれたのは、赤飯やちらし寿司、煮物など、心のこもった手料理の数々だった。幼少時から慣れ親しんだ“おふくろの味”。「僕の大好きなものばかり。特に栗入りのお赤飯が絶品なんです」と最高のリフレッシュとなった。

 帰国から2日後のラウンドとあって「地に足が着いていないし、ふわふわした感じ」と時差ぼけは完全には解消されていない。軸が安定しないことで、特にパットに影響が出た。前半のアウトでは3メートルから5メートルのパットがカップをかすりもしないことが度々あった。それでも後半に3バーディーを奪ってスコアをつくったのだから、祖母への感謝は尽きない。

 この大会は例年、スコアの伸ばし合いとなる。優勝するには出遅れ厳禁だったが、初日を無事に終えて表情も明るい。「しっかり体調も良くして、さらにいい状態でボールを打てるようにしたい」。伸びしろを考えれば、石川劇場のクライマックスは最終日に訪れる。

 ▼3位・池田勇太 ここは苦手なコースだから、出だしがバーディーだとうれしいよね。(08年から4年連続で予選落ちしていたコースで好発進)

 ▼61位・宮里優作 全部苦しかった。とにかくグリーン周りが難しい。(年またぎの国内3連勝が懸かる)

 ▼124位・尾崎将司 ダメ、全然ダメ。言い訳するけど、3日前から下痢なんだ。体がやせたのはいいけど、力が出なかった。体調を早く戻して頑張ります。(昨年の初日はツアー史上初のエージシュートとなる62)

続きを表示

2014年4月25日のニュース