鶴竜 明治神宮で奉納土俵入り 3300人前に4年ぶりの雲竜型

[ 2014年3月28日 19:13 ]

初の奉納土俵入りを披露する新横綱鶴竜=28日午後、東京都渋谷区の明治神宮

 大相撲の第71代横綱に昇進した鶴竜関が28日、東京都渋谷区の明治神宮で奉納土俵入りを行い、約3300人の前で朝青龍以来4年ぶりとなる雲竜型を披露した。

 太刀持ちに勢関、露払いに鏡桜関を従え、左手を脇腹に添えながら右手を斜め前方に出してせり上がる攻守兼備の型をゆっくりとこなし、ファンから「日本一!」の掛け声を浴びた。28歳の新横綱は「一生懸命やった。間違えないようにしっかりやれて良かった。実感が湧いた」と穏やかな笑顔で話した。

 三つぞろいの化粧まわしは、師匠の井筒親方(元関脇逆鉾)が慕う日本相撲協会の北の湖理事長(元横綱)が昨年6月の還暦土俵入りで締めたものを借りた。井筒親方の長女福薗清香さんが同親方の両親である先代井筒親方(元関脇鶴ケ嶺)夫妻の遺影を持って見守る温かい雰囲気に包まれ、鶴竜関は「これだけたくさんの人に応援してもらった。新しい気持ちで精いっぱい務めていかなければ」と誓った。

 土俵入りの前に横綱推挙式も行われ、北の湖理事長から推挙状と27日の「綱打ち」で作られた純白の横綱が手渡された。

 ▼鶴竜関の話 大変な地位に就いた。感謝、その気持ちだけ。自分の心と体が生まれ変わるというわけではないが、しっかりと努力する。一生懸命に稽古に励む。稽古以外にも学ぶことはたくさんある。

 ▼井筒親方(元関脇逆鉾)の話 失敗しないで終わって良かった。この土俵入りなら大丈夫だ。北の湖理事長の化粧まわしも良かった。これから一日でも長く横綱でいてくれたらいいな。

 ▼北の湖理事長(元横綱)の話 硬かったけど、初めてだからしょうがない。最も緊張したのは本人だろう。綱を締めると引き締まる。(貸した自分の)化粧まわしではなく、それを締めた本人たちが良かった。

 ▼内山斉・横綱審議委員会委員長の話 初めてとは思えないくらいに立派な土俵入りだった。真面目を絵に描いたような横綱。これからも一歩一歩頑張ってもらいたい。

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