対決間近 真央「金持って帰れれば」ヨナ「連覇考えない」

[ 2014年2月17日 05:30 ]

華麗な演技を見せる浅田

ソチ五輪フィギュア女子シングル

 対決ムードが高まってきた。フィギュアスケート女子の浅田真央(23=中京大)が16日、本番会場のアイスベルク・パレスで公式練習に参加。アルメニア・エレバン合宿で調整し、15日に再びソチ入り。トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)、3―3回転のコンビネーションも決めた。10年バンクーバー五輪金メダルのキム・ヨナ(23=韓国)も、浅田より1時間半前に本番会場で練習。同組ではなかったものの、ソチで初めて同じ日に同じ氷に乗った。

 浅田がソチのリンクに帰ってきた。アルメニア・エレバンでの合宿を終え、8日ぶりに決戦の地で滑った。トリプルアクセルを3度決めると、フリーで投入する3回転フリップ―3回転トーループのコンビネーションも、5回中4回成功。練習後、胸を張って大股で歩いて無言で報道陣の前を通過したが、充実した笑みを浮かべていた。

 8日の団体女子SPでは、トリプルアクセルで転倒するなど精彩を欠き、今季自己ワーストの64・07点でまさかの3位。10日のエレバン出発前には「体がなまっているので通常の状態にしたい」と話し、エレバンで1日約3時間滑り込んできた。SPの失敗の原因は「気持ちの問題」と分析している。その言葉通り、練習では好調をアピールした。

 浅田の練習からさかのぼること、1時間半。ライバルのキム・ヨナが、同じ本番会場のリンクに立っていた。浅田は10日に一度ソチを離れ、金ヨ児がソチに入ったのは12日。練習では同組でなかったものの、初めて同日に2人が同じ氷に乗った。金ヨ児はフリー「アディオス・ノニーノ」をかけての滑りでは3回転ルッツ―3回転トーループを鮮やかに成功。「会場をイメージしてきたから、楽に滑れた」と女王は手応え十分だ。

 会場の出入りでも、浅田とキム・ヨナが顔を合わせることはなかった。女子SP(19日)の滑走順抽選は17日に行われ、2人は昨年の世界選手権以来の対面を果たす。「金メダルを持って帰れれば」と意気込む浅田と、「連覇は考えない。参加することに意義がある」と言うキム・ヨナ。ライバルストーリーの最終章が、いよいよ始まる。

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2014年2月17日のニュース