小平 失速13位…500メートルに続きメダル届かず

[ 2014年2月14日 05:30 ]

女子1000メートルで13位に終わった小平

ソチ五輪スピードスケート 女子1000メートル

(2月13日)
 女子1000メートルが13日に行われ、10年バンクーバー五輪の女子団体追い抜き銀メダリストの小平奈緒(27=相沢病院)は1分16秒45で13位に終わった。前回大会のこの種目は表彰台まで0秒08差の5位。11日の500メートルでも0秒13差でメダルを逃した女子のエースは、またも個人のメダルに手が届かなかった。住吉都(26=ローソン)は22位、辻麻希(28=開西病院)は27位だった。

 涙をためた瞳で、真っすぐ前を見つめていた。500メートルでは0秒13差で逃したメダルを目指した小平の1000メートル。ところが、表彰台はおろか、2大会連続入賞にも届かない13位の惨敗。「4年間やってきたことはソチのリンクでぶつけられたし、必ず次につながるいい学びになった」と気持ちを吹っ切るように話すのが精いっぱいだった。

 前回大会は0秒08差で表彰台を逃したこの種目。同走のリチャードソンに前半からリードを許した。「スピードについていけなかったのが悔しい」。終盤もペースを上げることはできなかったレースを「ブレードが(氷に)かんで、ブレーキになってしまった」とも振り返った。

 地元で開かれ、心を躍らせた98年長野五輪。小学4年だった小平が目を奪われたのは、金メダルで日本中を沸かせた清水宏保ではなく、腕を大きく振り、体を目いっぱい使ってゆったり滑る堀井学。「かっこいいなと思って、まねした」。レースでは周囲の子供たちが躍起になって脚を動かす中で「スローモーションかっていうくらいゆっくり滑る、変わった小学生だったと思う」と振り返る。

 理想のフォームを「ゆっくり滑っているように見えて、スピードは出ている」と定めた。標高の低いソチのリンクでの戦いを見据え、空気抵抗を少しでも減らすために低いフォームに磨きをかけた。昨夏からは管理栄養士の指導を受け、タンパク質中心の食生活に変え、パワーアップ。バンクーバー時より1キロ増量して臨んだが、現実は厳しかった。

 それでも、引退した岡崎朋美からエースの座を受け継いだ27歳には、雪辱のチャンスが巡ってくる。「世界が急激に進歩しているのは事実。チャンスがあれば日本にとどまらず、海外に出たい」と話し、18年平昌(ピョンチャン)に向け海外留学をする考えも明らかにし、敗戦から何かを得ようと必死だった。

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2014年2月14日のニュース