真央みっちり“金”トレ アルメニアで1日練習6時間

[ 2014年2月11日 05:30 ]

合宿地のアルメニアに向け、ソチ空港を出発する浅田真央

 “通常トレ”で復調する。ソチ五輪フィギュアスケート女子の浅田真央(23=中京大)が10日、個人戦(19日SP、20日フリー)に向け日本チームが用意した合宿地のアルメニアの首都エレバンに出発した。日本では一日4時間練習する浅田だが、ソチ入り後は4日間でわずか140分しかリンクに立てなかった。午前3時間、午後3時間貸し切りになっているエレバンのリンクで、悲願の金メダルへ再調整する。9日に終了した新種目の団体で日本は5位に終わり、メダルを逃した。

 体を動かしたくて、ウズウズしていた。まだ日が昇らない早朝、浅田がアルメニアに出発するため、ソチの空港に姿を見せた。8日に団体女子SPの出番を終え、9日は氷に乗らずオフ。「体がなまっているので、もう一度通常の状態に戻していきたい」。19日にSP、20日にフリーが行われる個人戦を見据えて、17日に再びソチに戻るまで調整。悲願の金メダルへ、もう一度ギアを入れ替える。

 日本の拠点・中京大アイスアリーナでの練習では、週に1度のオフの他は一日4時間はリンクに立つ。だが、ソチ入り後は練習量が激減した。今大会の会場のアイスベルク・パレスがショートトラックの会場を兼ねていることに加え、団体のエントリー種目限定の練習枠もあり、時間がかなり制限された。5日深夜に到着した浅田は6日から氷に乗ったが、団体女子SP当日の午前を含めても、この4日間で氷上での練習時間はわずか140分だった。

 団体ではトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)で転倒し、今季自己ワーストの64・07点で3位。復調を目指す浅田を、アルメニアの首都エレバンの練習リンクが後押しする。日本連盟は午前3時間、午後3時間を貸し切っており、十分な練習時間が確保できる。日本チームの小林監督は「ソチに来てからの練習量では彼女(浅田)には足りない。エレバンなら日本にいる時のような練習ができる」と期待。現地には日本連盟のスタッフも滞在し、サポート態勢も万全だ。同監督は「きょう(10日)も滑っているでしょう」と話し、到着後に練習したもようだ。

 ソチ初演技で精彩を欠いた原因は分かっている。五輪独特の緊張感に襲われ、練習通りの演技ができなかった。「感じたのは気持ちということ。自分の演技に集中したい」。メンタルを整え、日本と同じような練習量で調整すれば、道は開けると信じている。「最後の五輪で自分の納得する演技をすることを目指したい」。黄金の輝きを求めて、再出発だ。

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