【大畑ザ・セレクト】高いパス能力と判断力光った梶村

[ 2013年12月31日 05:30 ]

<報徳学園・黒沢尻北>前半7分、報徳学園・梶村はトライを決める

第93回全国高校ラグビー大会2回戦 報徳学園55―0黒沢尻北

(12月30日 花園ラグビー場)
 7人制ラグビーが公式競技として採用される16年リオデジャネイロ五輪、日本開催が決定している19年W杯で中核を担うべき選手が現在の高校生世代だ。テストマッチ通算69トライの世界記録を誇る大畑大介氏(38)が未来の日本代表候補をピックアップし、あふれる才能を紹介する。

 日本代表のヘッドコーチ、エディー・ジョーンズ氏がほれ込んだ、能力の片りんは垣間見ることができました。報徳学園のCTB梶村選手は日本代表合宿に練習生として参加したように、パス、ラン、キックと総合能力の高い選手です。

 前半4分、WTB播谷選手が奪った先制トライは、梶村選手が相手防御を十分に引きつけてからパスを出した結果。僕は現役時代は主にWTBとして試合に出場していたので、あれだけスペースをつくってくれれば、味方選手は非常にありがたいはず。相手との間合いがきつくてもパスをさばく能力があります。

 後半7分には敵陣ゴール前の中央ラックからボールを受けると、インゴールへゴロキックし、FB山村知選手が押さえました。相手防御のスペースを見つける冷静な判断力も光りました。ただ、きょうの試合だけではまだ彼の能力を計れません。あふれる才能を少し抑えている印象もありました。もっとガツガツと自分で突破するんだという意識があってもいい。彼は同世代の選手を大きく刺激する存在です。次戦は能力全開のプレーを見たい。 (神戸製鋼アンバサダー、追手門学院大学地域文化創造機構客員特別教授、元日本代表)

 ◆梶村 祐介(かじむら・ゆうすけ)1995年(平7)9月13日、兵庫県伊丹市出身。4歳の時に「白ゆり幼稚園」でラグビーを始め、鴻池小では「伊丹RS」に所属。天王寺川中では陸上部に所属するかたわら、伊丹RSで競技を続ける。U19日本代表、高校日本代表候補。CTB。1メートル80、98キロ。

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2013年12月31日のニュース