年寄名跡証書は未提出3人 相撲協会、厳しい処分の可能性も

[ 2013年12月20日 19:05 ]

 年寄名跡の一括管理に乗り出している日本相撲協会は20日、親方衆らに求めていた名跡証書の提出を締め切り、部屋持ちの鳴戸(元幕内隆の鶴)と春日山(元幕内浜錦)、宮城野部屋付きの熊ケ谷(元十両金親)の3親方が提出できなかった。

 協会は期限を大相撲初場所初日の来年1月12日に延期。危機管理委員会が3親方から事情を聴いて対応にあたるが、場合によっては解雇を含めた厳しい処分が下される可能性も出てきた。

 鳴戸部屋には初場所で綱とりに挑む大関稀勢の里が所属する。春日山親方は証書の引き渡しを求めて先代親方と係争中で、部屋存続の危機に陥る恐れもある。

 19日の時点で5人が提出していなかったが、式秀親方(元幕内北桜)が20日の理事会前に出し、間垣親方(元横綱2代目若乃花)は19日付で退職した。空き名跡は11となった。

 未提出の3親方は協会役員以外の親方で構成する年寄総会で事情を説明した。出席者によると、名跡の前保有者との話し合いが不調であることを理由に挙げた。

 北の湖理事長(元横綱)は「このことは未提出者個人の問題ではなく、協会として対処する大きな問題だ。厳しい態度で臨む」と述べた。

 公益財団法人認定を申請中の相撲協会は組織の透明化を図るため、高額でのやりとりが問題視されていた年寄名跡の一括管理を決めた。

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2013年12月20日のニュース