美姫 今季自己ベスト 五輪出場争う村上、宮原上回る

[ 2013年12月9日 05:30 ]

メダルを手に笑顔の優勝したキム・ヨナ(右)と2位の安藤

フィギュアスケート ゴールデンスピン最終日

(12月7日 クロアチア・ザグレブ)
 女児出産を経てソチ五輪出場を目指す安藤美姫(25=新横浜プリンスク)が、今季自己ベストの176・82点で2位に入った。格の落ちるB級大会で単純比較はできないが、宮原知子(15=関大高)、村上佳菜子(19=中京大)の今季GPシリーズの得点を上回り、五輪代表争いに加わってきた。10年バンクーバー冬季五輪金メダルのキム・ヨナ(23=韓国)が合計204・49点で圧勝した。

 フリーの演技を終えると、安どの笑みがこぼれた。母親になって五輪シーズンを迎えた安藤が、SPに続いて今季自己最高得点をマーク。「凄く満足のいく出来。不安だったスタミナが上がっている」と口にした。思い入れがある「火の鳥」を情感たっぷりに表現。ジャンプで回転不足を取られ「スピンのレベルやスピードが十分でない」と自覚するが、氷上で感覚が戻ってきたことが収穫だ。「もっとできる手応えがある」と全日本選手権へ自信をのぞかせた。

 3枠のソチ五輪代表争い。浅田の代表入りは確実で、GPで合計190点超えの鈴木も有力。最後の1枠を宮原、村上が争う構図とみられたが、ここにきて安藤が浮上してきた。今季GPの自己ベストは宮原が170・21点、村上が165・95点。大会の格が違うため単純比較はできないが、数字上は上回った。

 出産後約1カ月で氷上練習を再開してからは体調管理に苦労し、今大会前には練習拠点のイタリアの病院で点滴を受けた。11月に痛めた左足首の状態も万全ではない。それでも一歩ずつ前進し、自ら決意した「ハードな挑戦」で3度目の五輪を見据える。

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2013年12月9日のニュース