真央 来年1月の四大陸選手権回避 団体戦見据え決断

[ 2013年12月9日 05:30 ]

エキシビションでサンタ帽をかぶる(右から)織田、(2人おいて)浅田、チャーリー・ホワイト

 フィギュアスケート女子で14年ソチ五輪代表入りが確実な浅田真央(23=中京大)が、五輪前の1月22~25日に行われる四大陸選手権(台湾)を回避することが8日、分かった。4季前は四大陸をステップにバンクーバー五輪に出場したが、ソチ五輪から個人戦の前に団体が実施されるため日程を考慮して調整を優先。21日開幕の全日本選手権(埼玉)から五輪へ“直行”する。この日はマリンメッセ福岡でGPファイナルのエキシビションに出演した。

 進撃を続ける浅田が、五輪モードに突入しつつある。スケートアメリカ、NHK杯、GPファイナルと全て200点超えで3戦全勝。全日本選手権を前に代表入りを確実にし、夢舞台への道が固まってきた。1月22~25日に行われる四大陸選手権を回避することが判明。関係者は「本当は全日本の後にもう一回試合で滑る機会があればいいけど、今回は日程的に厳しい」と明かした。

 浅田は四大陸に6年連続で出場中。10年バンクーバー五輪も、四大陸が本番を見据えた最後の実戦だった。4季前と違うのは五輪の日程だ。バンクーバーは2月23日にSP、25日にフリー。ソチもSPは2月19日、フリーが20日と2月後半だが、今回から団体が実施される。日本の出場は確実で団体スタートが2月6日、同女子SPは2月8日のため、四大陸に出場すると強行軍に。ファイナル前に腰痛を発症したこともあり、実戦よりも調整を優先する“五輪シフト”を採る。

 ファイナル制覇から一夜明け、取材に応じた浅田は腰の状態について「フリーは全身の筋力をクタクタになるまで出し切るんで、終わって少し(痛みが)きていた」とだけ話し、多くを語らなかった。不安を抱える中、SPのトリプルアクセルは回転不足だったが、クリーンに着氷。「自分はちゃんと回ったと思う。このイメージでいく。誰が見ても回っているというジャンプを跳べばいい」と自信を深めた。

 フリーで挑んだ2度の大技は転倒と両足着氷の回転不足。トリプルアクセルを武器に活躍した92年アルベールビル五輪銀メダリスト・伊藤みどりさんと会場で会い「アクセル2回は大変だけど、大丈夫。私は何も考えていなかった」と激励され「真央も何も考えずにいきます!」と返した。全日本選手権、ソチ五輪へ。万全のシフトを敷く浅田は無心で大技にアタックする。

 ▼フィギュアスケート団体 ソチ五輪から実施。昨季と今季の主要国際大会の成績をポイント化したランキング上位10カ国が出場する。9日に国際連盟(ISU)が正式に発表するが、日本の出場は確実。男女、ペア、アイスダンスの順位をポイント化して争う。SPを終えた時点で上位5カ国がフリーに進出する。SPとフリーで選手の交代が可能となるが、日本スケート連盟は五輪代表選考基準に団体の選手起用方針も明記。SPとフリーで同じ選手は使わないことにしている。現時点の選考レースの成績通りなら女子はSPを浅田、フリーを鈴木が滑ることになる。

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2013年12月9日のニュース